テーマ : 熱海土石流災害

静岡人インタビュー「この人」 河瀬愛美さん(熱海市)被災地で介護タクシー事業を再開した 

 8年前、熱海市伊豆山で夫と介護タクシーの運営会社「伊豆おはな」を設立した。7月に起きた大規模土石流では車両が巻き込まれ、一時は廃業を考えたが、地域復興に向けて事業存続を決めた。看護師の資格を持つ。横浜市出身。45歳。

河瀬愛美さん
河瀬愛美さん

 ―発災後の様子は。
 「激しい土石流が事務所の数メートル下まで押し寄せた。建物は難を逃れたが周囲の道路は寸断され、車両1台と駐車場を失った。災害への恐怖から伊豆山で事業を継続すべきか悩んだ」
 ―何が再開の決め手となったのか。
 「原点を振り返った時、伊豆山の人々の暮らしを助けたいと思った。平穏な日常が奪われ『一緒に流されてしまえば良かった』と悲しむ被災者の声も聞いた。公共交通網が不便な上、自力歩行が難しい高齢者が増える中、自分たちの存在意義が問われている」
 ―被災地の現状は。
 「復興への道のりは遠い。住民同士の会話や笑顔は徐々に増えてきたが、深い傷が癒えない人もいる。それでも、地域で支え合いながら少しずつ前に進もうとしている」
 ―どのように貢献していきたいか。
 「困った人がいれば声を掛け、手を差し伸べる。ささいな思いやりが生きる力につながると信じている。介護事業を通して住民の心の支えになる覚悟だ」
     ◇
 趣味は写真撮影。

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