ヤマハ、新オフィス棟建設へ 本社機能集約 2024年完成
ヤマハは15日、浜松市中区中沢町の本社敷地内に本社機能の中枢を担う12階建てのオフィス棟を建設すると発表した。総事業費は約100億円。2022年10月に着工し、24年2月の完成を目指す。
本社機能は現在、遠州鉄道の高架線路を挟んで東側と西側に分かれているが、オフィス棟を新設する西側に集約する。線路東側の営業・スタッフ部門の社屋は廃止する。跡地利用は未定という。
新設するオフィス棟は鉄骨造り、延べ床面積は2万2千平方メートル。営業・スタッフ部門の約千人を収容する。高さ約60メートルと本社施設の中で最も高く、ランドマークとしての役割も果たす。
18年に完成した研究開発拠点「イノベーションセンター」に近接し、楽器や音響機器の事業部門が入る建物を含め、計4棟を連絡通路で接続する。オフィス棟は太陽光発電や省エネ設備を取り入れるとともに、在宅勤務やオンライン業務の継続を見据え、さまざまな働き方に対応できる設計にする。
同社は08年のリーマン・ショック前から老朽化した本社施設の再編を計画していたが、業績悪化の影響で一時凍結し、13年に再開した。中田卓也社長は15日、「オフィス棟は再編の最後のピース。生産、設計、営業、スタッフ部門がより有機的に活動できるようになる」と強調した。