着工前に追加地質調査必要 川勝知事が見解【大井川とリニア】

 リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題を巡り、川勝平太知事は3日の静岡県議会2月定例会で、計画地付近の地質などのデータが不足している点を問題視し、地下の詳しい状況を調べるコアボーリングなど追加の地質調査が着工前に必要だとする見解を示した。自民改革会議の落合慎悟氏(藤枝市)の一般質問に答えた。
 JR東海は山梨県境付近の大規模断層や大井川直下など水が多く含まれる可能性の高い場所で、詳しい地質が分かるコア(円柱状の地質試料)を取らず、地質が詳細に分からないまま試算した流量の予測値に基づき、中下流域に工事の影響はないと主張してきた。複数の専門家から調査不足が指摘されている。
 川勝知事は「実証データのない(予測の)モデルはいかに精緻でも空論だ。コアボーリングなど、さまざまな地質調査を前もってしないといけない。先進坑を含めた本体工事に入る前に調査データは必要だ」と述べた。
 静岡県外に流出した湧水と同じ量の山梨県内に発生した湧水を、貫通後に静岡県内に戻すJRの対策案には「理屈としてはなかなか面白い」との見解を示したが、併せて「大井川の水資源と南アルプスの自然環境保全の両立が科学的、工学的に確認されること」や流域住民の理解などが着工前に必要だと強調した。

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