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対コロナ医療体制守る 新春インタビュー/川勝平太知事

(2021/1/1 11:55)
川勝平太知事
川勝平太知事

 川勝平太知事は2021年7月、任期満了を迎える。3期目の最終年となる年の始まりに当たり、新型コロナウイルス対策や東京五輪・パラリンピック自転車競技開催の準備、リニア中央新幹線工事に伴う大井川流量減少問題、さらには夏の知事選出馬について考えを聞いた。

 -2020年は新型コロナウイルスの感染症対策に追われた。引き続きどのような方針で取り組むか。
 本県は人口に対して医者や看護師が少ない。専門家の意見を踏まえ、医療体制を守ることに全力を挙げる。一般患者と感染患者をできるだけ別にするなどして、病床の逼迫(ひっぱく)に対処する。県内でいつでもどこでも何度でも、PCR検査や抗原検査ができる環境も整備する。
 一方、経済対策ではいち早く昨年2月に補正予算を組み、中小企業などに制度融資ができるように対応した。信用保証協会や金融機関の協力を得て、雇用と事業をできるだけ守った。個人消費の拡大に向けては、山梨県と連携した「フジノミクス」などを通じ、利他と自利で支え合う共同社会を目指す。
 -東京五輪・パラリンピック自転車競技開催に向けては。
 本県で自転車競技が行われるのは本当にうれしい。スポーツマンシップにのっとった県民性をつくり上げる大きな飛躍台、跳躍台になるだろう。大会を成功させる強い決意で感染症対策に万全を期し、観客にも安全に楽しんでもらう。
 一昨年のラグビーワールドカップ(W杯)で日本がアイルランドを破る静岡の奇跡が起き、本県にラグビー文化を根付かせる一因になった。一過性に終わらせず、自転車、ラグビーを軸に、本県を広くスポーツ王国にしていく。サイクルスポーツセンター(伊豆市)を今までと違う形で、新しい施設にする青写真を描いている。
 -大井川の水を発電用に富士川に流している上流部の田代ダムの取水量調整はリニア問題の解決策か。
 最初に落としどころとして考えていた。大井川の水が富士川に流れているので大井川の水が減っているわけだ。ただし、リニアのトンネル工事で田代ダム上流の地下水位が下がると発電もできないだろう。本当に水が戻ってくるのかという議論をきちんとやらないといけない。
 国土交通省の専門家会議で(自然環境などに)悪影響が出る、あるいは大井川の水が全量を戻せないという結論になれば、工事をいったん凍結するのが常識的だ。だが、JR東海は南アルプスにトンネルを通す大方針を変えず、建設計画を立ち止まって考え直す様子は全くない。専門家会議では印象操作のようなものが随所に垣間見える。リニア問題は新型コロナと同じように危機として県民全体に突き付けられている。
 -今夏の知事選に4選を目指して出馬する考えは。
 考えていない。平時ならば、候補はいくらでも出たらいいと思うが、今は新型コロナの緊急事態、有事だ。党派性を出して対立を生んではいけない。
 -独自候補擁立を模索する自民党県連との政策協定も選択肢か。
 選択肢の一つだろう。何が一番、県民全体の安全確保にふさわしいかを考えると、有事には有事の方法がある。政治的野心はなく、学級委員長にも自分がなりたいと言ってなったことは一度もない。新型コロナを拡大させないために一致団結すべきだ。

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