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リニア問題、川勝知事と自民の認識にずれ 知事「結論持ち帰って議論」/自民「専門家会議に従うと発言」

(2020/7/23 08:19)

 自民党が22日開いた超電導リニア鉄道に関する特別委員会(古屋圭司委員長)で、川勝平太知事はリニア事業に賛成としつつ、大井川の水問題は譲れないと沿線都府県の国会議員や知事らに改めて表明した。非公開の会合の後、川勝知事と古屋氏は互いに考えが伝わったと強調。だが、2027年の開業目標や水問題を議論する国土交通省の専門家会議への認識に食い違いがみられ、県内区間の着工は見通せない。
 「私は一貫してリニアの大推進論者だ」。川勝知事の発言に会場で失笑が漏れた。以前からの主張だが、国会議員の1人は「うそつきだ」と切り捨てた。特別委メンバーらに川勝知事はリニアに反対だとの認識が広がっていることをうかがわせた。古屋氏は会合後、今後の川勝知事の言動をけん制するかのように、記者団に「大推進」との発言を繰り返してみせた。
 専門家会議について古屋氏は「川勝知事は結論が出たら従っていきたいと初めて公の場で発言した。非常に大きい」と力を込めた。だが、「水は一滴も譲れない」とする川勝知事は「結論を県の専門部会に持ち帰って議論し、県民の理解を得た上で初めて知見は皆さんのものになる」と説明。出席した県内国会議員も「知事は明確に答えていない」と古屋氏の解釈に懐疑的だ。
 ■総意
 特別委は近くJR東海に意見聴取し、大井川流域市町にも話を聴く意向。政治の関与が一気に強まる背景に、早期開業を求める沿線政財界の思惑があるのは間違いない。
 本県を除く沿線9都府県でつくる建設促進期成同盟会の会長大村秀章愛知県知事は会合後、「27年開業は沿線の総意だ」と強調。古屋氏も「計画通り進めてほしいと沿線の知事全員が言った。重く受け止めるべきだ」と同調した。
 ■板挟み
 本県の自民党国会議員の動きは鈍い。有権者が重視する水問題と、早期開業を推進する与党との板挟みになり、発言しづらい状況だからだ。国交省幹部は「自分は何も動けないからよろしく、と言ってきた議員がいる」と明かす。国会議員秘書の1人は、来年に県知事選を控えていることも踏まえ「今、動いてもメリットがない」と語った。

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