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川勝知事3期目、残り1年 コロナ、リニアで存在感 周囲とあつれきも

(2020/7/4 09:33)
JR東海の金子慎社長とのリニア工事を巡る会談後に取材に応じる川勝平太知事(左)。3期目の任期は5日で残り1年となる=6月26日、県庁
JR東海の金子慎社長とのリニア工事を巡る会談後に取材に応じる川勝平太知事(左)。3期目の任期は5日で残り1年となる=6月26日、県庁
川勝知事3期目の歩み
川勝知事3期目の歩み

 川勝平太知事の3期目の任期が、5日で残り1年になる。2009年7月の就任以来、周囲とのあつれきを生みながらも、独自の政治手法でさまざまな県政課題に対処してきた。17年6月の3選後は、新型コロナウイルス感染拡大やリニア中央新幹線建設に伴う大井川の流量減少問題などの重要テーマに向き合い、存在感を発揮している。本人は4選に向けた態度を明らかにしていないが、県内の政党関係者はそれぞれに思惑を巡らせる。
 4月、政府による緊急事態宣言を受け、県内事業者に休業要請を行うかどうかが問われた際、「休業要請はしない。市町に任せる」と表明した川勝知事。ところが1週間後、事態の深刻化を踏まえて方針転換し、休業要請に踏み切った。併せて市町に財政支援する「二段構え」の対策を打ち出した。
 県議会6月定例会では、この対応の是非が議論に。「適切だったと確信している」と胸を張った川勝知事だったが、自民党県議は当初から休業要請しなかったことを問題視し「危機管理のリーダーとして物足りない」と批判した。

 ■水問題譲らず
 大井川流域10市町長の後押しを受け、JR東海が南アルプストンネル工事による湧水の全量を戻すことが担保されない限りは工事を容認しないとの姿勢を堅持する。昨年10月に国土交通省の藤田耕三事務次官、今年6月にはJR東海の金子慎社長と会談し、県の立場を強く主張した。こうした対応は日ごろ知事に批判的な県議も「県民の生命、財産を守る態度は一定の評価をしている」と指摘する。
 ただ、昨年6月の定例記者会見やトンネル関連工事の現場視察の際に「地域貢献を金額に直すと(中間駅のある)4県の(駅整備額の)平均がめどになる」などとJRに金銭を要求するとも取られかねない発言をして物議を醸した。2期目の16年9月定例会では、リニアを引き合いに静岡空港新幹線新駅の実現を迫るかのような答弁をし、インターネット上などでの「(静岡県が)ごねている」との誤った印象につながっている側面もある。

 ■舌禍で謝罪
 舌鋒(ぜっぽう)鋭く批判して人々の関心を引き付け、事態の転換を図る手法は「川勝流」とも言われる持ち味だが、折に触れて県議会や各方面とのあつれきを生んできた。
 昨年12月、県議会会派の予算要望を受けた際、自民会派を念頭に「やくざの集団、ごろつきがいる」などと発言して2月定例会で発言を撤回し、謝罪する事態となった。リニア水問題で、意見の異なる国土交通省幹部を公然と批判。昨年4月の静岡市長選では、静岡市役所清水庁舎移転問題などを巡る田辺信宏市長との対立から、相手候補を支援した。

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