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環境条例のやりとり波紋 物別れの静岡県知事―JR東海社長会談

(2020/7/1 07:55)
JR東海が求めた追加工事(トンネル工事の一部とみなされる)の手続き
JR東海が求めた追加工事(トンネル工事の一部とみなされる)の手続き
JR東海が静岡県に同意を求めたヤード(作業基地)工事と、条例に基づく協定締結に関する静岡県の判断
JR東海が静岡県に同意を求めたヤード(作業基地)工事と、条例に基づく協定締結に関する静岡県の判断

 リニア中央新幹線の2027年開業を左右するとしてJR東海が静岡県に同意を求めたヤード(作業基地)工事を巡り、物別れに終わった川勝平太知事と同社の金子慎社長による26日のトップ会談で、県条例に基づく自然環境保全協定に関する2人のやりとりが波紋を広げている。
 川勝知事は条例を持ち出して工事着手への同意を遠回しに否定したが金子社長は条例の趣旨を十分理解しておらず、JRは会談後、文書で県の見解を照会する事態になった。
 県によると、JRは昨年5月、今回社長が求めたヤードの「追加工事」について県に同意を求めた。その際、トンネル掘削に関連する工事で改変面積が5ヘクタールを超えれば自然環境保全協定を結ぶ必要があることを説明済みで、県は「JR側は条例内容を理解していたはず」としている。
 金子社長は会談で、6月中の工事着手に繰り返し同意を求め、「(国の)有識者会議である種の整理、方向性が出たら、素早く次のステップに行けるような準備だけはしておきたい」と強調した。
 国の会議が最終結論を出すかのような社長の発言に、川勝知事は「(国の会議の結論は)専門部会(県の有識者会議)に持って帰って地元に説明して分かっていただくことが次のステップ」と述べ、県の会議と流域の意向を尊重する方針を伝えた。この時点で知事がJRの求める工事に6月中に同意しないのは決定的となった。
 ただ、会談の終盤になって金子社長が「ヤードの話が了解されなかったのは残念」と引き取ろうとすると、川勝知事は「条例にかけるだけの話」と切り返した。トンネル掘削に関連する本体工事と、本体工事に関係のない工事の手続きを混同していると見られる発言もあった。一方、金子社長はヤードでのボーリング調査の必要性を説く川勝知事に「手続きが飲み込めない」とし、実務者に協議を委ねて会談は終了した。

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