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流量予測、限界認める JR東海「中下流影響せず」は維持

(2020/6/3 07:35)
JR東海が国土交通省専門家会議に示した取り組みのポイント
JR東海が国土交通省専門家会議に示した取り組みのポイント

 リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題で、JR東海は2日に国土交通省が開いた専門家会議の第3回会合に、水利用への影響を回避、低減するための取り組みをまとめて提出した。トンネル湧水が県外に流出しても中下流域の水利用には影響しないとの主張の根拠になっている流量予測について、トンネル掘削中、突発的に湧き出る大量の地下水の影響は反映できないとするなど一部の限界を認めたが、中下流域に影響しないとの主張は変えなかった。
 同社は流量予測に基づき、トンネル掘削で湧き出る地下水の量を推定し、大井川の水量が増えることもあると主張している。しかし、これまでの専門家会議で委員から、水の量が増えるという「おいしい話」はなく、どこかにツケが回るとの指摘や、解析上の問題点や限界を明示する必要性を指摘する意見が相次いだ。
 2日にJRが提出した資料では「工事中のトンネル湧水量を低減する」「トンネル湧水を大井川に流す」などと対応方針を説明した上で、流量予測については「突発的な湧水は表現できない」と明記した。地下水が地表に湧き出て大井川の水源になっている上流部の沢について調査の限界を認め、トンネル掘削に伴ってトンネル近くの地下水位の低下や上流域の水の減少が発生するとした。
 一方で中下流域への影響については改めて「トンネル工事に伴い、水資源利用には影響を及ぼさない」とした。JR東海の沢田尚夫中央新幹線推進本部次長は「事前のボーリング調査は十分できていない」としながらも「実際の影響は予測値よりかなり小さくなる」と説明した。
 焦点になっているトンネル湧水の県外への流出に関しては、湧水が山梨県側へ流出することは説明したが、長野県側への流出には触れなかった。

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