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首長給与カット…コロナ対策で身を切る対応、川勝知事が異論

(2020/5/20 08:40)

 新型コロナウイルス感染対策の財源確保などを目的に、首長が給与をカットしたり、議会が政務活動費やボーナスを削減したりする対応が静岡県内外で広がっている。ただ、川勝平太知事が「あまり感心しない」と語るように、否定的な捉え方もある。識者からは「本業で結果を出してこそ」と、パフォーマンスにとどめず、感染対策や経済復興の具体的な成果を示すべきだとの声が上がっている。
 県内では浜松市の鈴木康友市長が4月、「市民に不利益や不自由を強いている」として自身の5、6月の給料と夏のボーナスを50%カットすると発表。富士宮市や伊東市、御殿場市、富士市、下田市も市長ら特別職の給与減額を相次ぎ打ち出した。
 市町議会も議員報酬やボーナス、政務活動費を削減して財源確保に貢献しようとの対応が見られる。このうち富士市議会は4月、「市民に寄り添った対応を取るべきだ」として議員1人あたり年額45万円の政務活動費を50%削減する方針をいち早く決めた。
 国会議員は5月から1年間、月額129万4千円の歳費を2割削減して103万5200円とする法改正を実施した。山梨県知事は5月分の給与を1円とする条例改正を行うなど、「身を切る」姿を示している。
 こうした動きについて、川勝知事は5月の記者会見で「アベノミクスが機能しない中、消費マインドを冷やすようなことをしてはならない」と給与カットなどの対応に否定的な見解を表明。県産品を積極的に購入する「バイ・シズオカ」の推進に意欲を示し「給与削減とは真っ向から対立する考えだ」と主張した。
 県議会は単に報酬を削減するのではなく、医療従事者の支援のための基金を設立して報酬や政務活動費の1割を充当する方針。
 県内の政治動向に詳しい静岡大の日詰一幸教授(行政学)は、首長や議員の報酬返上について「財源確保としての効果は限定的だが、政治家が地域に寄り添う象徴的な意味が一定程度ある」と指摘。その上で「身を粉にして働き、厳しい状況を打開する成果を明確に示すことが最も重要だ」と強調した。

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