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御前崎の産廃、住民投票で建設反対9割 柳沢市長が撤退要請へ

(2019/12/9 12:20)
産廃処理施設の建設賛否を問う住民投票の開票作業。建設反対の得票率が9割を超えた=8日午後、御前崎市
産廃処理施設の建設賛否を問う住民投票の開票作業。建設反対の得票率が9割を超えた=8日午後、御前崎市
御前崎産廃処理施設を巡る住民投票の開票結果
御前崎産廃処理施設を巡る住民投票の開票結果

 御前崎市に静岡県外企業が建設を計画する大規模産廃処理施設に関し、建設賛否を問う住民投票が8日行われ、即日開票の結果、反対が1万4409票、賛成が1565票だった。有効投票に占める反対票の割合(得票率)は90・20%。「建設反対」の民意が鮮明になったのを受け、柳沢重夫市長は企業側に事業撤退を要請する方針を固めた。産廃施設の許認可権を有する県と、企業側の対応が焦点になる。
 市選管によると、当日投票資格者数は2万6450人。投票率は60・81%で、7月の参院選(56・66%)を上回り、一定の関心が見られた。住民投票の結果に法的拘束力はないが、「市長は有効投票の賛否のいずれか過半数の意思を尊重する」と定められていた。
 施設は「御前崎リサイクルエネルギープラザ」で、産廃処理大手の大栄環境(神戸市)が浜岡砂丘西側の池新田財産区の土地で2021年4月着工、23年4月の運転開始を目指す。有力市議と一部住民が雇用創出と税収確保などを目的に誘致を主導した。計画地の賃貸借契約が結ばれた後の17年12月に明るみに出た。
 十分な経緯説明や合意形成がなく、環境の悪化も懸念されるとして反対運動が活発化。市民団体が地方自治法に基づき6月、有権者(当時)の44%に当たる1万1829人の署名を添え、住民投票条例制定を柳沢市長に直接請求。9月市議会で条例が可決・成立していた。直接請求で条例化した住民投票の実施は静岡県内初だった。

 ■柳沢重夫市長「断念を強く求める」
 静岡県外企業が計画する産廃処理施設の住民投票で、建設反対の民意が示されたのを受け、御前崎市の柳沢重夫市長は9日、市役所で報道陣の取材に「民意を最大限尊重する。建設計画の断念を強く要請する」と語り、近く企業側に事業撤退を要請すると明らかにした。
 柳沢市長はこれまで建設計画に明確な態度を示さず、今回の表明は一歩踏み込んだ内容になった。産廃施設の許認可権を持つ県と川勝平太知事にも、事業撤退要請への支持を求める方針。
 企業側が事業撤退の要請に応じない可能性もある中、柳沢市長は「粘り強く要請する」と強調。計画地の池新田財産区管理者として企業側と結んだ土地賃貸借契約に関しては、「財産区に契約解除を要請する」と述べた。

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