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「水道管理だけ」脱却へ 静岡県企業局、経営改善に注力

(2019/11/10 07:39)

 工業用水道や水道を経営する静岡県企業局が、経費削減と新たな収入を生み出す取り組みに力を入れている。2014年度に局内の若手・中堅職員による特別作業班「タスクフォース」を設置し、経営改善に本腰を入れた。水道管理のみを行っているという従来のイメージをどこまで変えることができるのか、成果に注目が集まる。
 18年度は経費削減のため、運営する施設の電力供給を電力会社との個別契約から包括契約に切り替えた。これまで随意契約が中心だった民間事業者への発注も競争入札を積極的に実施し、前年度までの5倍以上に拡大。契約期間を従来多かった1年から3年に延長するなどした結果、19~21年度の3年間で約6億円削減した。
 同局が経営改善を進める背景には、主力の工業用水事業などの収益悪化がある。工業用水の給水収益は1999年度には約62億円あったが、利用者の減少で2018年度は約40億円まで減少した。今後、料金改定などが避けられないが、同局経営課の横地真澄課長は「経営改善の努力を見せ契約者に納得してもらわなければいけない」と指摘する。
 同局は本年度、地表に湧き出た水の成分を分析し、水道管や工業用水管の破損による漏水か、地下水かを見分ける手法を開発して発表した。埋設してある水道管を掘り返す前に地下水と判別できれば、1カ所100万円程度かかる工事を省くことができる。既に実用化していて、県西部の工事17件で地下水を判別し、計約1700万円を削減した。
 新たな収益を上げる取り組みでは、園芸用に販売している浄水場にたまった発生土の販路拡大に力を入れる。残った土の処理費を削減する狙いもある。残った土はこれまで産業廃棄物として扱っていたが、処理費を抑えるため、一般的な土砂として扱えないか検討している。
 横地課長は「小さな取り組みでもコツコツと続け、企業局を挙げて徹底したコスト削減を進める」と述べた。

 <メモ>静岡県企業局 県が直接経営する「地方公営企業」で、三つの水道事業と七つの工業用水事業の経営、工場や住宅を建てる土地の造成・販売などを展開している。県の知事部局とは別に、独立採算制を採用している。

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