中小企業の再生、政府支援活用を 「ゼロゼロ融資」返済で金融庁
金融庁と中小企業庁、財務省は17日、中小企業の再生に関する金融機関向け説明会を東京都内で開いた。新型コロナウイルス禍で政府が導入した実質無利子無担保の「ゼロゼロ融資」の返済が今夏ごろから本格化するのを控え、中小の資金繰りに政府支援を活用するよう呼びかけた。今後、同様の説明会を全国の各地域で順次開催する。

説明会では、ゼロゼロ融資の返済が困難な企業の借り換えを政府が保証して支援する新制度などが紹介された。政府系金融機関の日本政策金融公庫は、借入額の一部を自己資本とみなせる「劣後ローン」を活用した企業の再生事例を示した。
ゼロゼロ融資は受け付けが終了し、1月末までの実行額は官民の金融機関で計約43兆円。原材料費や光熱費の高騰に苦しむ企業が返済に窮する懸念も出ている。
今回の説明会は千葉県、東京都、神奈川県の金融機関などを対象とした。