袴田さん姉「あなたも頑張って」 大崎事件の原口さんに電話
鹿児島県大崎町で1979年に男性の遺体が見つかった「大崎事件」で、殺人罪などで服役し、第4次再審請求即時抗告審の判断を待つ原口アヤ子さん(95)に、東京高裁が再審開始を決定した袴田巌さん(87)の姉ひで子さん(90)が14日、「再審開始になりました。あなたも頑張って」と電話で激励した。

ひで子さんは、原口さんが入院している病院を訪問するなど親交があった。14日午後、支援者2人が入院先を訪れ、電話をつないだ。ひで子さんは会話の最後に「元気にしてて」と声をかけた。
支援者の武田佐俊さん(79)によると、原口さんは言葉を発することは難しい状態だが元気な様子で、ひで子さんの声に何度もうなずいた。袴田さんの再審決定を受け、武田さんは「弾みがつくんじゃないかと思って、伝えたかった。アヤ子さんに早く再審無罪を勝ち取ってほしい」と話した。
大崎事件の即時抗告審は昨年12月に裁判所、検察側、弁護団の協議が終わり、福岡高裁宮崎支部が今後、再審開始の可否判断を示す。