レオパレスに立ち入り検査 家電不適切処理で環境省

 エアコン、テレビなどの廃棄家電を不適切に処理した疑いがあるとして、環境省などが賃貸アパート大手レオパレス21に立ち入り検査を実施していたことが23日、同省への取材で分かった。処理の実態を調べた上で、是正を勧告するかどうか検討する。

レオパレス21本社にあるロゴ=2022年6月、東京都中野区
レオパレス21本社にあるロゴ=2022年6月、東京都中野区

 検査は昨年9月1日、環境省と経済産業省の職員が家電リサイクル法に基づいて実施。レオパレスは共同通信の取材に「環境省に関わることなので回答を控える」とのコメントを出した。
 レオパレスは家具家電付きの賃貸物件を1カ月から借りられる「マンスリー契約」事業を展開。オーナーに物件で使う家電製品を提供していた。
 リサイクル法は、家電4品目の調達や販売をした業者を「小売業者」と定めており、環境省はレオパレスが小売業者に当たると判断した。
 レオパレスには、不要になった家電を廃棄する際、賃貸物件のオーナーなどから家電と処理費用を受け取ってリサイクル業者へ引き渡したり、リサイクル券を発行したりする「小売業者」としての義務を果たしていなかった疑いがある。
 問題は昨年6月に発覚。同社は廃棄家電を外部の業者に売却して処分させ、リサイクル券を発行していなかったと発表した。同11月、環境省の指導を受け、エアコンの廃棄については自社でリサイクル券の発行を始めた。テレビ、冷蔵庫、洗濯機の残りの3品目についても処理方法を見直すという。

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