来春めどコロナ5類引き下げ検討 政府、流行「第8波」見極め判断

 新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付け見直しを巡り、政府が来春をめどにインフルエンザと同等の「5類」に引き下げる方向で検討していることが27日、政府関係者への取材で分かった。流行「第8波」の感染状況を見極めた上で、年明け以降、厚生労働省審議会での議論や自治体関係者の意見を踏まえ判断する。

新型コロナウイルス・オミクロン株の電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)
新型コロナウイルス・オミクロン株の電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

 医療費や入院費の公費負担は経過措置として継続する方向で検討しており、当面は無料で治療を受けられる見通し。5類では原則自己負担が発生する。
 新型コロナは現在、患者や濃厚接触者の行動制限など最も幅広い措置が可能な「新型インフルエンザ等感染症」に位置付けられている。全国的に急速にまん延し、国民の生命や健康に重大な影響を与える恐れがあることが要件だが、致死率などの低下を背景に現在は該当しないとの意見が強まっており、政府は見直しに乗り出した。

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