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旧遠鉄奥山線「銭取駅」脚光再び 浜松の自治会、跡地に案内表示

(2020/12/2 19:26)
銭取駅跡地の案内表示を紹介する畠山嗣道自治会長(右)ら=11月上旬、浜松市中区住吉
銭取駅跡地の案内表示を紹介する畠山嗣道自治会長(右)ら=11月上旬、浜松市中区住吉
奥山線銭取駅(浜松市提供)
奥山線銭取駅(浜松市提供)

 浜松市中区の住吉自治会がこのほど、珍しい駅名として愛好家に人気の旧遠州鉄道奥山線「銭取(ぜにとり)駅」の跡地に、地域の要望を受けて案内表示を設置した。自治会役員は「地域の歴史と伝統を残していきたい」と語る。
 「銭取」の名は、戦国時代の三方ケ原の戦い(1573年)で武田軍に敗れた徳川家康が浜松城へ逃げ帰る際、小豆餅を食い逃げし、追い掛けてきた店の老婆が家康から代金を受け取った場所とのエピソードに由来する。
 自治会関係者によると、銭取駅は浜松城北工業高から西に約300メートルの、現在の高台接骨院(住吉3丁目)の辺りにあった。最近では史跡をめぐる会やウオーキンググループが近隣住民に場所を尋ねる機会も多く、住民から案内の設置を求める声が上がっていた。
 案内表示は、駅舎跡地と遊歩道を挟んだ向かい側に設けた。以前からあった自治会のお知らせ板を活用し、10月中旬に資料や説明書きを掲出した。「この前が銭取駅跡」という文言に加え、市から提供を受けた駅舎の写真や、奥山線についての紹介資料を添えた。
 奥山線は浜松市中心街と北区の旧引佐町を結んだ全長約25キロの路線。大正から昭和にかけて市民の足として活躍し、1964年に廃線となった。現在は線路跡地一部が遊歩道として整備されている。
 畠山嗣道自治会長(75)は、かつて奥山線で幼稚園に通ったという。「駅員や車掌が優しかった思い出がある。こんな路線が地域にあったということを、後世に伝えていきたい」と話す。

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