「森の力再生事業」で予防伐採 停電回避へ初の取り組み

 静岡県は中部電力パワーグリッドと連携し、2018年に台風による倒木被害があった磐田市北部の豊岡地区神増の森林で、大規模停電を引き起こす可能性がある倒木などの「予防伐採」を進めている。荒廃森林を整備する県の「森の力再生事業」を活用した初の取り組み。22日、近隣自治体、地元住民らを対象に現地見学会を開いた。

森の力再生事業と予防伐採を一体的に取り組む対象森林で、作業を実演する事業者=磐田市神増
森の力再生事業と予防伐採を一体的に取り組む対象森林で、作業を実演する事業者=磐田市神増

 森林整備を通じて災害に強い森づくりを目指す再生事業と、近接エリアで電力会社が行う予防伐採を同一の整備者が一体的に行うことで、権利者交渉を含めた効率的な管理や整備コストの減少につなげる。地元要望を受けた中遠農林事務所(同市)が事業者の確保や電力会社との調整に当たり、先進事例として実現した。
 今回の磐田市での整備エリアは、並行して電線が走る県道磐田天竜線沿いの2・1ヘクタール。天竜森林組合が9月末に倒木処理などの作業に着手し、12月末までに整備を終える。県の事業費は600万円。
 県中遠農林事務所の担当者は「今後も調整が可能な場所を検討し、連携を広げていきたい」と話した。地元住民組織代表の村松庸志さん(68)は「台風の際は遊歩道に経験が無いほど多くの倒木があり、懸念の声が上がっていた。整備推進は安心につながる」と期待した。
 

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