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平和の尊さ、高齢者に学ぶ 浜松・フリースクール空

(2019/8/14 09:09)
シベリアでの強制労働について語る高井さん(左奥)=浜松市南区
シベリアでの強制労働について語る高井さん(左奥)=浜松市南区

 終戦の日を前に、浜松市南区のNPO法人フリースクール空(西村美佳孝理事長)は12日、地元の楊子町シニアクラブ会員から戦争体験談を聞く会を同スクールで開いた。空襲や強制労働などで多くの友を亡くした語り部たちは「二度と戦争を起こしてはならない」と言葉に力を込めた。
 旧満州で満蒙(まんもう)開拓青少年義勇軍に所属していた高井寅二さん(93)は、終戦直後に旧ソ連軍の捕虜になり、極寒のシベリアで強制労働を強いられた。「早く祖国に帰ろう」と励まし合った仲間の多くが栄養失調で倒れた。高井さんは「何とかみんなの分まで頑張ろうと思って生きてきた。みなさんも一つでも目標を持って毎日を暮らしてほしい」と呼び掛けた。
 伊藤志ずゑさん(92)は17歳の頃、戦闘機の部品を製造する市内の軍需工場に勤務。街は空襲や艦砲射撃に何度も襲われ、工場は壊滅的な被害を受けた。「防空壕(ごう)でみんなが泣いたり、わめいたり。毎日が死との境だった。戦争は人と人との殺し合い。絶対に繰り返してはならない」と訴えた。
 麁玉村(現浜北区)の国民学校に通っていた竹内太作さん(87)は、校舎の半分が軍の兵舎になった。満足に勉強ができない環境で空襲の危険にもさらされた。授業で竹やりの訓練も行い、「敵を見たら殺せという今では信じられないことばかり教わった。勉強ができる今の幸せを感じてほしい」と語った。
 スクールの生徒や保護者、住民ら計約50人が参加。生徒が野菜を持ち寄ってすいとんを作り、戦時中の厳しい食料事情も学んだ。

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