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旧将校集会所で最後の作品展 郷土部隊の姿撮り続けた柳田芙美緒

(2020/8/13 17:48)
戦時中の静岡連隊の様子を伝える写真が飾られた会場=静岡市葵区の柳田芙美緒写真室
戦時中の静岡連隊の様子を伝える写真が飾られた会場=静岡市葵区の柳田芙美緒写真室

 旧陸軍静岡連隊付きの写真師として郷土部隊の姿を撮り続けた柳田芙美緒(1909~86年)の写真展が12日、静岡市葵区の柳田芙美緒写真室で始まった。写真室が入る旧将校集会所の建物は老朽化などの問題が進み、本年度で取り壊される予定。柳田の三女の夕映さん(72)は「貴重な建物の中で戦争史を伝えられる最後の機会」と来場を呼び掛ける。23日まで。
 戦時中の連隊の様子をありありと伝える約150点が展示されている。現在の駿府城公園東御門付近で撮影された2枚の写真には、満州に向けて勇ましく出発する初年兵の列と隊員の遺骨を抱えて歩く遺族の列が収められていて、多くの命が失われた現実を突きつける。ドラム缶風呂でくつろぐ戦地の隊員のひとときなど、柳田らしい庶民視点の写真も飾られている。
 会場の建物は、現在の同公園内にあった連隊の陸軍将校が使っていた施設を移築したもので、築100年以上とされる。連隊の兵舎が取り壊される中で柳田が移築に尽力し、建物内に写真室を開設した経緯がある。これまで毎年8月に夕映さんが代表を務める「柳田芙美緒の写真を管理保存する会」が所蔵写真を公開してきたが、同建物での展示は今回が最後となる。
 夕映さんは「写真も建物も父が守り継いだ遺産。若い人たちが戦争について考える機会になれば」と語る。展示は午前10時~午後6時まで。

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