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静岡県知事、緊急警報を発令 英変異種阻止に全力【新型コロナ】

(2021/1/20 08:40)
感染拡大緊急警報を発令する川勝平太知事=19日午後、静岡県庁
感染拡大緊急警報を発令する川勝平太知事=19日午後、静岡県庁

 英国で流行している変異型の新型コロナウイルス感染者が静岡県内で確認されたことを受け、川勝平太知事は19日、県庁で臨時記者会見を開き、県独自の感染拡大緊急警報を発令した。「英国と同様、変異種の感染力が高ければ感染者が急増し、医療提供体制の危機となる。特別の警戒が必要」と強調した。
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 国への緊急事態宣言の要請は、県全体の新規感染者数は減少傾向にあることから行わないとした。飲食店への営業時間の短縮要請も実施しない。
 川勝知事は「個人の基本的な感染防止対策は変わらない」と説明。県民に対し、同居家族以外との会食や県境を越えた移動の自粛、県内でも不要不急の外出は控えることや「3密」の回避など、感染症対策の基本の徹底を改めて求めた。
 川勝知事は変異種に感染した3人が英国への渡航歴や渡航歴のある人との接触がないことについて「どなたにとっても驚きだと思う。それが静岡で見つかり、怖い話だ」と述べた。

 ■識者インタビュー 浜松医療センター院長補佐 矢野邦夫氏
 静岡県内在住の男女3人が英国で流行している変異型の新型コロナウイルスに感染していたことを受け、感染症に詳しい浜松医療センターの矢野邦夫院長補佐(65)に19日、現状の分析と求められる対策を聞いた。
 たまたま本県在住者から変異種が見つかったが、他県でも感染は広がっているとみている。感染拡大は時間の問題。今後、数カ月で変異種が主流になると考える。重症化率や死亡率が高くなることはないが、感染者数が増えるため、重症者や死亡者も増えるだろう。医療の逼迫(ひっぱく)が懸念される。
 新型コロナウイルスは当初から変異しやすいと言われていた。インフルエンザウイルスやエイズウイルス(HIV)なども変異することがあり、変異自体は珍しいことではない。新型コロナウイルスの変異は、ウイルスの表面にあるスパイクタンパクの先端部分に見られる。ウイルスはスパイクタンパクによって人間の細胞の受容体に接着して感染するが、変異したスパイクタンパクは受容体に効率良く接着するので感染力が強い。
 一方、感染対策はこれまでと変わらない。手指消毒、マスクの着用、3密回避は有効なので徹底してほしい。逆にこれらができないと、感染者は増えると推定される。特に心配なのは、マスクの着用が難しいとされる家庭や飲食店での感染。相手と1メートルの間隔を保ち、タオルの共有を避けるなどできる限り感染防止対策を取る必要がある。
 接種が予定されているワクチンは90~95%の有効性があり、変異種でも有効と言われている。副作用はあるが、新型コロナウイルスに感染した際の合併症に比べれば軽症。接種できる日が来たら、積極的に接種してほしい。

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