福祉施設でクラスター多発 静岡県医療チーム派遣【新型コロナ】
(2021/1/11 11:34)-
静岡県内では10日、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が5件発生した。うち3件は福祉施設。看護や介護を行いながら感染症対策を徹底する難しさが浮き彫りになった。県は感染症の専門医らでつくる「ふじのくに感染症専門医協働チーム(FICT)」や災害派遣医療チーム(DMAT)を派遣し、施設内で早期の封じ込めを図る。
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伊東市の社会福祉法人「城ケ崎いこいの里」は同日までに、市内で運営する市重度障害者デイサービス「ひだまり」と障害者支援施設「碧の園」で利用者と職員計15人の感染が判明したと発表した。「最初に感染が確認された利用者とほとんど接触していない人まで陽性になった」。碧の園の市川宏施設長は驚きを隠さない。両施設は換気などの予防策は徹底していたものの、障害の特性でマスク着用が困難な利用者もいたという。市川施設長は「対策をさらに徹底する必要性を感じた」と打ち明ける。
県は同市の「ひだまり」に9日、FICTとDMATを派遣した。症状の確認に加え、感染者エリアとそれ以外の利用者のエリアの区分けや、感染症対策が不十分な場合の指導を展開する。6人が感染した伊豆の国市の高齢者施設にもFICTが派遣され、活動を続けている。
静岡市駿河区の静岡済生会療育センター令和では10日までに、入所者11人と介護や看護などを担う職員16人の感染が確認された。入所者と職員はリハビリや遊びを通じて身体接触があり、感染が広がった可能性もあるという。しかし、同センターの森山明夫施設長は「家庭と同じようなぬくもりを求める子も多い。避けられない接触もある」と苦悩する。
県の担当者は「施設内での感染拡大を抑え、医療機関の病床の圧迫を緩和することが必要だ」と強調する。
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