静岡新聞NEWS

対策徹底、医師がなぜ… 順天堂大病院クラスター【新型コロナ】

(2020/10/30 06:30)
医師らによるクラスターが発生した順天堂大静岡病院=29日午後、伊豆の国市
医師らによるクラスターが発生した順天堂大静岡病院=29日午後、伊豆の国市

 医師による新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が29日に判明した伊豆の国市の順天堂大静岡病院は、静岡県東部、伊豆地域の基幹病院。県が感染ルートや濃厚接触者の特定などを急ぐ中、利用者は「院内では感染対策を徹底しているのに」と驚きを隠さなかった。市は同日午後、幹部による緊急対策会議を開き、情報を共有した。
 関連記事▶静岡県東部 入院者再び急増(10月31日)
 「病院内で感染が広がってしまっては心配」。親族の通院に連れ添って来院した70代女性はさらなる感染拡大を懸念した。ほぼ毎週のように来院しているが、同病院は同日も通常通り診察を行い、これまでと変わった様子は特になかったという。女性は「院内は消毒やマスク着用、検温など厳しく対策されている。それでも感染者が出てしまうとは」と不安を口にした。県によると、現時点で外来、入院のいずれも病院利用者の濃厚接触者は確認されていない。
 市の緊急対策会議では、県外からの客と接触する機会が多い宿泊施設や飲食店に再度注意を促すことを確認した。市は日頃から、同病院に新型コロナに関する相談をするなど緊密に連絡をとっていた。小野登志子市長は「あれだけの対策をしている病院での感染者の確認に驚いている」とコメントした。
 同病院は同日夜、ホームページに「保健所と緊密に連携して対応する。安全な医療を提供できるように病院をあげて取り組む」との佐藤浩一院長のコメントを掲載した。

 ■飲食きっかけで感染か 静岡県内多発「油断しないで」
 静岡県は29日の記者会見で、順天堂大静岡病院(伊豆の国市)の医師6人のクラスター(感染者集団)の発生について、飲食がきっかけとの見方を示した。浜松商工会議所青年部のケースも飲食店で感染が広がったとみられ、県は「座る席の間隔を確保し、極力会話を慎むなど油断しないでほしい」と注意を呼び掛けた。
 県によると、同院の医師らは勤務中、マスクを着用するなど感染防止策を講じた上で、医療業務に当たっていた。一方で院内では飲食しながらの会合や、複数人が参加した飲食会を、複数回にわたり実施していたという。
 県疾病対策課の後藤幹生課長は相手との距離、滞在時間、マスクなど遮蔽(しゃへい)物によって感染リスクが変動すると指摘。「感染防止対策をせずに、複数人が食べ物を咀嚼(そしゃく)しながら会話すれば、クラスターの発生リスクは高まる」と述べた。

静岡医療・健康・福祉の記事一覧

ニュースアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・

SBSテレビチャンネル

YouTube
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿