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0.05秒差認識、脳部位を解明 静岡大など研究チーム

(2020/1/10 07:24)
極めて短い時間差を判断する脳の部位を触覚刺激で明らかにした静岡大の宮崎真教授=昨年12月、浜松市中区の同大浜松キャンパス
極めて短い時間差を判断する脳の部位を触覚刺激で明らかにした静岡大の宮崎真教授=昨年12月、浜松市中区の同大浜松キャンパス
下頭頂小葉
下頭頂小葉

 0・05秒という極めて短い時間差を人が認識する時、脳の右半球にある部位「下頭頂小葉」が活発に働いていることを静岡大情報学部の宮崎真教授らの研究グループが解明した。繊細な時間感覚と絶妙な動きが求められる音楽やスポーツ、ものづくりなどへの応用が期待され、宮崎教授は「脳の仕組みを明らかにする重要な一歩になった」と話している。
 人は脳で時間を意識して行動し、「日」「時間」「分」「秒」などの長さによって携わる脳部位が異なる。静岡大と高知工科大、金沢大などの研究グループは0・00~0・05秒の時間差で左右の手の指先に細いピンを当てる触覚刺激実験を32人に行い、磁気共鳴画像装置(MRI)で脳の働きを解析した。
 陸上の短距離走では反応時間0・1秒が不正スタートの境界とされる。研究グループによると、それより短い0・05秒の時間知覚に関する触覚刺激による脳の研究は世界初という。研究成果は昨年12月に英国の科学誌に発表した。
 極めて短い時間差の認識は楽器演奏や野球、ボート競技、陶芸、旋盤などさまざまな分野で必要とされる。下頭頂小葉と他の脳部位、手足との連動性解明など研究がさらに発展すれば、訓練方法が考案され、技術力の向上や継承に役立つ。宮崎教授は「人間の匠(たくみ)の技を模したロボット制御につながる可能性もある」と語る。

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