特養の入所希望者増、6086人に 静岡県「高齢化が進行」
(2019/11/21 07:41)-
静岡県が20日に公表した4月1日時点の県内特別養護老人ホーム(特養)の入所希望者(待機者)は6086人で、前回集計した昨年1月1日時点より446人増えた。2013年以降は減少傾向だったが、増加に転じた。統計の方法や時期を今回から変えたため、単純比較はできないが、県は「高齢化の進行で施設入所の需要が高まり、将来の入所に備えて申し込む人も増えた」と背景を分析している。
独り暮らしで介護者がいないなどの理由で入所の必要性が高いと判断された人は793人で、前回より45人増えた。市町別の待機者数は静岡市が925人で最多。次いで浜松市900人、富士市482人、藤枝市362人、焼津市317人だった。このうち「必要性が高い」は静岡市142人、浜松市130人、富士市51人、焼津市47人、磐田市38人。
県内の特養定員は昨年4月より596人増えて1万9490人。死亡などによる入れ替わりを考慮すると、新たに6085人分の入所が可能になった。
入所費用の安い特養は人気が根強く、特養以外の介護施設利用者が特養への入所を希望する事例が増えた。待機者の約半数に当たる3066人が別施設を利用中で、昨年1月より501人増加した。
高齢化が進んだことに加え、集計時期を1月から4月に変えたことで、家族の就職など年度替わりに高まる需要が反映された可能性もあるという。県介護保険課は「増加が見込まれる高齢者のニーズに対応するため、施設整備を引き続き計画的に進めていく」としている。
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