教室の暑さ対策、分かった! 日よけの位置、換気する窓の開け方… 富士・岩松北小、リクシルなどと共同研究
(2020/11/25 19:30)-
ウィズコロナ時代の学校の熱中症対策を共同研究してきた富士市立岩松北小4年生と住宅設備大手LIXIL(リクシル)、富士市は、換気しながらエアコンを効果的に活用するために、日よけの設置場所や、換気する窓の位置と開け方が重要とする研究成果を発表した。冬の寒さへの研究も予定。同社は今後、再検証を進め、全国へ普及啓発を図る。
同校は、体育館に隣接する校舎の一部が体育館屋根の反射で暑くなる問題があった。エアコン導入で一時解消されたが、換気が必要な今夏は外に面した窓側が暑く、廊下側は寒い教室内の温度差が新たな問題となった。
7月に開始した共同研究では、3学級の教室の外窓に同社製の日よけ「スタイルシェード」を設置。児童が教室内や周辺の複数箇所で気温や暑さ指数(WBGT)を計測し、カーテンや日よけの有無や位置、窓の開け方の違いで気温や風通しの変化などを調べた。
研究の結果、教室内でカーテンを使用すると、外窓とカーテンの間に熱がこもって教室内の温度差が最も高くなり、外窓の外に日よけを設置することが有効だと分かった。
換気は、吸気をする外窓側は天井に近い窓を開け、廊下側は床に近い場所を開放して排気することでエアコンの冷気が適度に循環して教室内の温度差が生まれにくいことを見つけた。窓を全て開放すると、エアコンの冷気が逃げるため、窓を開ける幅は教室の環境に応じて調整すると効率的にエアコンも稼働し省エネにつながる。
中廊下式の同校での換気は、教室だけでなく廊下を挟んだ反対側の部屋の窓も開けることで風通しが良くなり、温度差解決につながることも指摘した。
このほど開いた成果報告会では、各クラスが関係者に成果を披露した。今任梨乃さんと寺田颯君は「研究成果が全国に広まって教室が快適になれば。冬の寒さの研究もしたい」と話した。
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