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オンライン授業、善意がつなぐ 静岡・賤機中小にタブレット端末 ネット寄付で用意、住民ら呼び掛けに支援続々

(2020/5/29 18:07)
学校応援団の住民らが見守る中、自宅にいる児童に向かってオンライン授業を行う教員(右手前)=28日、静岡市葵区の市立賤機中小
学校応援団の住民らが見守る中、自宅にいる児童に向かってオンライン授業を行う教員(右手前)=28日、静岡市葵区の市立賤機中小

 「休校で学びが滞った児童に、オンライン授業が受けられる環境を届けたい」―。静岡市民有志とNPO活動を支える「ふじのくに未来財団」が28日までに、クラウドファンディングで資金を集め、支援を望んだ市立賤機中小(同市葵区)の児童にタブレット端末などを用意した。8月末まで貸与される。
 関係者に同日、お披露目された遠隔授業では、教員が算数の問題用紙を端末のカメラに映しながら、自宅にいる5年生11人に要点を伝えた。児童は手を挙げて発言したり、端末上でグループに分かれて話し合ったりした。
 発案したのは子どもに自然体験プログラムを提供する認定NPO法人副理事長の山本由加さん(47)ら。同校のボランティアグループ「学校応援団」が賛同し、5月12日から財団のホームページで資金提供を呼び掛けた。
 20日には目標額の100万円を超え、28日までに地元の121人を含む計203人から約118万円が寄せられた。全校児童66人のうち、自宅の端末や通信環境が利用できない37人分として、3カ月間使えるタブレット端末40台とモバイルルーター17台を調達した。
 同小は25日から再開したものの、新型コロナウイルス感染症の第2波などで、いつ再び休校になるか分からない。早川泉校長は「児童も教員もICT(情報通信技術)を使いこなせるよう努力したい」と意気込む。毎日の宿題のほか、授業の探究活動や全校集会などでも活用する。
 遠隔授業を見学した学校応援団の川津文臣さん(71)は「休校中は友達と会えなかった子どもたちが、こうして笑顔でつながっている。学区外の方にも共感していただき、感謝しかない」と話す。
 資金提供は6月12日まで受け付ける。目標額を超えた分は、別の公立学校を対象とした同様の支援に充てることを検討している。

 ■静岡市、市立校に通う全ての小学4年~中学3年に配布
 静岡市では9月から2021年3月末までに、国のギガスクール構想の一環として市立校に通う全ての小学4年~中学3年にタブレット端末を1台ずつ配る予定。休校などの非常時には自宅に持ち帰って活用してもらう。家庭に通信環境がない児童生徒には校内で使ってもらう予定だ。
 同市の甲猛志教育局次長は、市立賤機中小での3カ月間の試みに対して「現場でICT教育の挑戦を積み重ねてほしい。事例は、他の学校にも共有したい」と期待を寄せた。

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