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新人教員に表現伝授10年 静岡県舞台芸術センター

(2019/11/5 17:02)
ペアの動きに合わせて発声する演習に臨む新人教員。演劇の要素を教育現場に生かす=10月中旬、掛川市の県総合教育センター
ペアの動きに合わせて発声する演習に臨む新人教員。演劇の要素を教育現場に生かす=10月中旬、掛川市の県総合教育センター

 静岡県舞台芸術センター(SPAC)の俳優らが新人教員に発声法や身体表現を伝授する人材育成研修が10年を迎えた。高校や特別支援学校向けに始まったユニークな試みは、本年度から小中学校にも対象を広げた。「演劇のさまざまな視点や手法が教育現場で応用できる」と満足度は高い。
 10月中旬、掛川市の県総合教育センター。本年度から県内の公立小学校で教壇に立つ約130人が、研修で初対面の相手と向き合った。「一人は自由な“指揮者”。もう一人はその動きを声で精いっぱい表現しましょう」。SPAC文芸部の演出家大岡淳さん(49)が指示すると、会場の体育館に大げさとも言える声が響いた。「キキーッ」「バリバリ」「ヒュイーン」
 SPACによる研修は、演劇で重視する聞き取りやすい発声や堂々とした立ち方、豊かな所作を教育現場で活用してもらう狙い。ストレッチや腹式呼吸の基礎を織り交ぜながら、感情も解放する演習が一人一人の殻を破っていく。
 全国的にも珍しい県立の劇団を持つ利点を生かし、大岡さんや俳優らによる研修がスタートしたのは2010年。県教委担当者は「教員の立ち居振る舞いは子供たちの姿にも映し出される。教員は自身を客観的に見つめる目を持ち続けてほしい」(研修課)と意図を説明する。
 今年は対象の500人超が4日間に分けて参加した。受講者からは「注意を引く声のトーンを体験したことは大きな収穫」「相手との間に生まれる一体感をクラスの雰囲気づくりに役立てたい」などの声が聞かれた。大岡さんは「身一つで大勢の前に立つためのレッスン。自身を冷静にコントロールすることはより良い指導につながるはず」と話す。

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