新卒採用、絞り込み鮮明 静岡県内主要30社調査、7割超が減

 静岡新聞社が27日までに県内主要企業30社を対象に実施した新卒採用計画に関するアンケートによると、今春(2021年春)採用予定の内定者数は7割超にあたる22社が前年(20年春卒)実績を下回った。企業説明会の正式解禁で3月1日から本格始動する22年春の採用計画は、「21年春並み」が12社(前年同期17社)で最多だった。

静岡県内主要企業の新卒採用計画と実績
静岡県内主要企業の新卒採用計画と実績

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う先行き不透明感を背景に、21年春に採用数を減らした企業が、22年春も採用を絞り込んでいる傾向が浮かんだ。
 22年春採用を「増やす」は5社(同4社)、「減らす」は2社(同3社)で、「検討中」とした企業は11社(同6社)だった。
 増やす企業のうち、ハマキョウレックスは事業拡大のため21年春に続き、採用を拡大する。河合楽器製作所は「年齢構成バランス維持」のため40人程度を計画する。焼津水産化学工業は、「21年春採用が計画数に達しなかった」として採用を増やす。
 一方、減らす企業のヤマハ発動機は、即戦力確保を目的とした中途採用を拡充するため、新卒は21年内定者より13人少ない175人程度を予定する。静岡鉄道は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う業績の悪化を要因に上げた。
 22年採用計画への新型コロナ感染拡大の影響は、「影響している」「やや影響してる」が計15社。業績変化に伴う採用計画の見直しのほか、「選考活動へのオンライン導入で、学生の人となりを判断する情報が乏しく見極めが難しくなっている」との声も上がった。
 就職支援財団(静岡市葵区)の鈴木寿彦事務局長は「内定者数よりも人材の質を重視し、計画数に達しなくても学生に求める選考基準は下げない厳選採用の傾向が大手企業を中心に強まっている」とする。

 ■選考早期化進む
 大学生らの採用スケジュールは21年春卒生以降、経団連から政府主導のルールに移行した。会社説明会などの広報解禁が3月以降、面接などの選考が6月以降、正式な内定発令が10月以降としているが、実質的な採用活動は早期化が進んでいる。アンケートでは8社が「採用時期を前年より早めた」と回答した。
 採用を早期に行う理由は「採用の早期化が進んでいる」「優秀な人材を早めに確保するため」など。「コロナの影響を見据え、早めに選考を進める」という企業もあった。
 面接など選考開始は、「3月」が8社で最多。過半数が6月の正式解禁前に選考活動を始めるとし、最初に内定を出す時期は「4月」が8社で最も多かった。「1月以前」に選考活動を始め、すでに内定を出している企業も2社あった。

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