逆風続く土産物 コロナ収束後見据え業界取り組み 応援企画も

 新型コロナウイルスの影響で旅行や出張の自粛傾向が続き、静岡県内の土産需要が低迷している。「Go To トラベル」効果で一時は回復に向かったものの、緊急事態宣言の再発令などで暗転。苦境を何とか乗り切ろうと、製造業者はネット通販や地元向け販売を強化しながら収束後に備える。

需要が落ち込んでいる県内外の土産食品の応援企画。特別割引で販売する=2月上旬、浜松市東区の四季彩堂
需要が落ち込んでいる県内外の土産食品の応援企画。特別割引で販売する=2月上旬、浜松市東区の四季彩堂

 「河津桜まつりも中止になり、今は耐える時期。できることをして観光客が戻ってきた時に結びつけたい」。逆風の中、伊豆特産のミカンの花などを使った蜂蜜と加工品を製造する高橋養蜂(下田市)の高橋鉄平代表は前を見据える。
 地元のホテルや道の駅、土産物店など約40カ所で商品を販売。河津桜まつり期間中の2~3月は例年、海水浴シーズンと並ぶ特需期だが今年は一変した。会員制交流サイト(SNS)による情報発信を増やしてネット通販を伸ばしながら、果樹を植えて蜜源を増やす活動などに取り組む。
 静岡市名産「安倍川もち」の製造販売会社(駿河区)も通信販売を手掛けるが、担当者は「土産は本来、現地で購入する物。全体の落ち込みはカバーできない」と打ち明ける。巣ごもり需要を含め、一般的な食材に比べて土産食品は地元の消費量が少なく、コロナの早期収束を願う。
 洋菓子「うなぎパイ」を製造する春華堂(浜松市中区)は年明けから大幅減産に踏み切った。うなぎパイは割れやすく、ネット販売を行っていないためケーキやエクレアなど地元向けの生菓子販売に注力。「Go To」再開に向け、新商品開発も進める。
 和雑貨専門店の四季彩堂(同市東区)は2月から、静岡県と愛知県の全6店で土産食品の応援企画を始めた。県内外の約40種類を定価の3~5割引で販売する。三井和典専務は「年末年始の特需を見込んでいた土産が在庫過剰になっている。廃棄処分の回避に協力したい」と話す。

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