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熱海の不動産に熱視線 リゾート物件、コロナで活況

(2021/1/5 19:59)
都内から訪れた購入希望者に、海が見える1975年築のリゾートマンションを案内する不動産会社の担当者(左)=2020年12月下旬、熱海市
都内から訪れた購入希望者に、海が見える1975年築のリゾートマンションを案内する不動産会社の担当者(左)=2020年12月下旬、熱海市

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、東京都の転出超過が昨年7月以降続く中、中古物件を中心に熱海市のリゾート不動産市場が活況だ。在宅時間の増加やテレワークの普及で新たな需要が生まれ、昨夏以降購入目的の問い合わせが増えている。
 市内の複数の不動産会社によると、熱海エリアは2016年のJR駅ビル再開発を機に人気が上昇。緊急事態宣言が発令された20年4~5月は停滞したものの、夏以降は問い合わせが再び増えている。三島信用金庫熱海支店によると、5月以降は住宅ローンの相談も増加した。「テレワークをキーワードに、都内にすぐ戻れる熱海を検討する首都圏居住者が目立つ」という。
 不動産会社「ロイヤルリゾート」熱海駅前店は、中心顧客層だった別荘目的の60代以上に加え、テレワーク拠点を求める30~50代の来店が増えた。10月の問い合わせは対前年比2・5倍で、4~5年前の1・5倍の価格で取引される物件もある。田代清悟副店長は「出勤頻度が減った人や定期的に海外旅行へ行けなくなった人など、新たな需要が上乗せされた」とみる。
 ただ、限定的な現象と捉える向きもある。エンゼル不動産の営業担当者は「テレワーク目的の購入者層は仕事拠点として利用するため、ファミリー層は少ない」と話す。ロイヤルリゾートの木島寛代表は、3~4年続くバブルではなく、半年で収まると予想する。「子どもの教育施設が少なく、家族で生活しづらいとの声も聞く。テレワーク移住を増やすには自治体の努力も必要」と、新需要の受け入れに向けた整備を課題に挙げる。

 <メモ>熱海市は2020年11月、ワーケーション施設やサテライトオフィス整備に対する補助金制度を設け、相談多数のため12月に受け付けを締め切った。政府も同月、東京圏から地方に移住する人が住宅を購入した場合、家電などと交換可能なポイントを付与する「グリーン住宅ポイント」制度の創設を発表した。感染拡大の収束の見通しが立たない中、施策次第ではさらなる需要喚起が期待される。

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