密回避“新しい初売り” 静岡県内百貨店・商業施設
(2021/1/3 09:08)-
静岡県内の百貨店や多くの商業施設は2日、初売りを迎えた。新型コロナウイルス感染拡大で「密」を避けようと、風物詩の福袋を年末からの販売や、事前予約制など分散型に変更。開店前の行列は大幅に減ったが“新しい初売り”を楽しむ人でにぎわった。
静岡市葵区の松坂屋静岡店はサーモグラフィーでの検温をはじめ福袋の4割の販売を事前予約などに変え、開店前の行列を前年の半分以下に抑えた。先頭に並んだ同区の会社員の男性(49)は「福袋は1年の楽しみ。対策をしながら経済を回すことにも貢献したい」と語った。同区の静岡伊勢丹は10分前倒しでオープンした。巣ごもり需要に対応した食品フロアは盛況。市の中山間地域「オクシズ」の木材を使用した一戸建てプランといった目玉の福袋も人気だった。
元日から初売りを行った清水町のサントムーン柿田川は福袋を事前予約制で販売。最大1万円の買い物券が当たる抽せん会は購入金額に応じて配布される応募券を投函(とうかん)する形式に変更した。西島俊則常務は「皆さんの協力で年末から年始に分散して買い物に来ていただき、目立った行列や混雑も見られない」と話す。家族3人で訪れた三島市の男性(65)は「家族で新年会をするため具材を購入した。年始は外食をして過ごしていたが今年は自宅でゆっくりしたい」とした。
浜松市中区の遠鉄百貨店は大半の福袋の注文を初めてインターネットで事前に受け付け、屋外広場の市ギャラリーモール・ソラモで2日に引き渡した。服飾や雑貨、化粧品など約3700袋は注文時にカード決済済み。「店外で福袋を売る時代が来るとは。コロナ禍で初売りの風景は一変した」と担当者。お気に入りのブランドの福袋を受け取った袋井市のパート従業員の女性(54)は「混雑を避けて購入できた。今回の方法はありがたい」と喜んだ。
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