5信金最終増益 コロナ禍、貸出金伸びる 静岡県内信金9月中間
(2020/12/5 09:45)-
静岡県内9信用金庫の2020年9月中間決算(仮決算)が4日までに出そろった。合併で前年同期と比較できない2信金を除く7信金のうち、浜松いわた、三島、遠州、富士宮、富士の5信金の純利益が増益となった。新型コロナウイルスの感染拡大で緊急融資が急増し、全信金が貸出金を伸ばした。
昨年6~7月に合併した島田掛川、しずおか焼津を除く7信金のうち、静清を含む6信金で本業の収益力を示すコア業務純益が伸びた。貸出金利息の増加や事務効率化などの経費削減が寄与した。沼津は有価証券利息配当金の減少が響いた。
期中平均の貸出金残高は7信金の合計が2兆8722億円となり、前年同期比4・8%増と高い伸びを示した。預金残高も全ての信金が伸ばした。10万円の特別定額給付金が口座に滞留したほか、手元資金を確保した企業の預け入れが膨らんだ。
貸出金利回りは1・26~1・53%。富士を除く6信金で低下し、厳しい経営環境が続く。
各信金はコロナ禍で打撃を受けた取引先の経営改善支援に軸足を移しつつある。浜松いわたは専門職員100人体制による伴走型支援を本格始動させる。沼津は部署横断のプロジェクトチームを発足させ、営業店と一体となった支援を手掛ける。
静清はデジタル化への相談対応やビジネスマッチング、島田掛川はM&A(企業の合併・買収)や事業承継に注力する。しずおか焼津はキャッシュフロー改善に向けた本業支援に重点を置く。
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