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GoToトラベル行方は…静岡県内観光地に戸惑い

(2020/11/21 09:22)
アクリル板で仕切り、加湿器を設置するなど感染対策を施したフロント=20日午後、伊東市のホテル「ジュラク」
アクリル板で仕切り、加湿器を設置するなど感染対策を施したフロント=20日午後、伊東市のホテル「ジュラク」

 全国で新型コロナウイルス感染が急拡大する中、21日から3連休を迎えた。静岡県内観光地では20日までに目立った宿泊キャンセルはないが、12月以降の予約は鈍く、関係者に不安が広がる。専門家の間では政府の観光支援事業「Go To トラベル」の見直しを求める声も。ただ、現時点で事業が感染拡大につながった事例は県内で確認されておらず、関係者は「感染防止策を徹底してきた。GoToだけがやり玉に挙がるのはどうか」と戸惑いを隠さない。
 連休期間中、伊豆半島や浜名湖周辺の宿泊施設はほぼ満室。浜松市西区舘山寺町のホテルウェルシーズン浜名湖を運営する遠鉄観光開発営業推進課の日置茂雄課長(46)は「全国的に感染者が増え、キャンセルも発生したが、新しい予約が入った」と話す。一方、年末年始の書き入れ時に向けては水を差された。東伊豆町熱川温泉の旅館「ふたりの湯宿 湯花満開」の石島正和専務(34)は「心配していたキャンペーン終了後の反動が前倒しされたようだ」と吐露する。
 静岡県内の宿泊施設は感染防止対策に力を入れてきた。伊東市のホテル「ジュラク」は検温やマスク着用、ビュッフェ形式の食事での使い捨て手袋の使用を呼び掛けている。接客課の田中公朋さんは「従業員、お客様ともに安全意識が高まり、感染リスクは軽減されている」と話す。西伊豆町では観光協会や旅館組合などが独自のガイドラインを策定し、地域一体で宿泊施設の感染予防に努めてきた。
 県内ではこれまで、宿泊施設でのクラスター(感染者集団)は発生していない。「Go To トラベル」見直し議論に対し、違和感を覚える関係者も少なくない。伊東市で旅館を経営する50代男性は「予約段階から健康チェックなどを徹底している。疲弊した地域経済への効果を見ずに、人が動くという側面だけで旅行を危険視していないか」と指摘した。

 ■飲食店で歓談「マスクを」 静岡県「食事と会話切り替えて」
 静岡県疾病対策課によると、政府の観光支援事業「Go To トラベル」が原因で感染者が複数発生したケースは、県内では今のところないという。後藤幹生課長は21日からの3連休などで旅行や外食をする際の留意点について「食事と会話の切り替え」を挙げ、感染予防を呼び掛けた。
 後藤課長は現在の全国的な感染急拡大の要因の一つに、飲食店でのマスクを外した会話や歌唱を挙げる。会食では「食べる時は食べ、歓談はマスクを着けてしゃべる-と切り分けに意識を」と強調する。特に飲酒を伴うと曖昧になりがちだとし、注意を促す。その上で、体調が悪い人や体調が持ち直したばかりの人は行動を控えるよう訴えた。

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