静岡県内地銀3行、コロナ貸出金伸びる 9月中間決算
(2020/11/17 08:33)-
静岡県内の地方銀行4行(静岡、スルガ、清水、静岡中央)の2020年9月中間決算が16日までに出そろい、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた企業に対する積極的な資金繰り支援で、スルガを除く3行が貸出金残高を伸ばした。
単体の純利益は静岡と清水が前年同期比で増益を確保した。国や自治体による支援策が奏功し、融資先の経営悪化に備える与信費用が抑えられた。静岡は米国の金利低下で外貨調達費用が減り、清水は貸出金利息の増加や経費減も寄与した。
本業の収益力を示すコア業務純益も静岡、清水が伸ばした。静岡中央は貸出金利息が2年連続で増えたが、投資信託解約損益の減少が響いた。スルガはシェアハウス関連の不良債権処理額が増えた。
これまで県内企業のコロナ関連倒産は低水準で推移しているものの、新規感染者の増加など先行きへの不透明感は強い。静岡は与信費用の通期見込みを130億円のまま据え置いた。
21年3月期の純損益は静岡が増益、清水が黒字化、スルガと静岡中央は減益を見込む。
菅義偉首相が意欲を示す地銀再編を巡る対応について、各行トップからは「(包括業務提携した)山梨中央銀行と収益拡大と経費削減の両方で協力していく。こうした取り組みが業界全体で広がってくるのでは」(柴田久静岡銀行頭取)、「県内経済にとってメリットがあるかどうかが基軸だ。今の時点でそういった考えは持っていない」(岩山靖宏清水銀行頭取)などの声が上がった。
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