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ソロキャンプ用「ストーブ」開発 浜松の町工場、溶接技術で挑戦

(2020/11/12 09:26)
ソロキャンプ用に開発したポータブルロケットストーブ「てんぐの小太鼓」をPRする内藤照幸社長=浜松市中区
ソロキャンプ用に開発したポータブルロケットストーブ「てんぐの小太鼓」をPRする内藤照幸社長=浜松市中区

 公共施設や工場の階段手すりを製造加工する浜松市中区の町工場が、コロナ禍で人気が高まるキャンプ用品事業に参入した。長年培った溶接技術や東日本大震災の被災地支援の経験を生かして開発したのは、持ち運びが便利な1人用の小型ロケットストーブ。地元愛を込めて製品名は「てんぐの小太鼓」と名付けた。新たな挑戦を浜松のものづくり文化の発信にもつなげる。
 町工場は1967年創業のナイトー工業。内藤照幸社長(50)ら従業員3人と内藤社長の母親で切り盛りし、建築金物の製作や手すり・鋼材の曲げ加工などを受注してきた。内藤社長が被災者支援を通じて避難体験を知る過程で、燃焼効率が良く着火が容易で、灰や煙が少ない燃焼機器、ロケットストーブの製造を思い立った。
 約5年前から試作を重ね、アウトドアプロデューサーの助言も受けて携帯型ソロキャンプ用の開発を加速。重さ1・4キロ、高さ30センチなどと従来品の2分の1程度の小型・軽量化を実現し、初の自社商品を完成させた。分離可能な二つのスタンドを備え、利便性や安定性も高めた。
 燃焼時に発生する「トコトコ」が小太鼓の音に聞こえたため、「楽器のまち」浜松のイメージと重ねて製品名を決めた。遠州地方に多くの伝説が残る火と山の神「てんぐ」にもあやかったという。
 クラウドファンディングサイト「マクアケ」で22日まで予約販売中。本体価格は税・送料込み1万7600円。天竜区の障害者就労支援施設から買う天竜杉の初心者用まきや浜北区の工房が作る帆布の専用ケースとのセット販売もある。
 内藤社長は「手軽にキャンプを楽しむ一助になってほしい。木質であれば燃料を選ばないので、災害時の備えにも役立つと思う」と声に力を込める。

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