静岡新聞NEWS

スマート農業で中山間地の課題解消 浜松・春野で官民協働実験

(2020/11/6 14:30)
ドローンを使った液体肥料散布を実演した関係者向けの見学会=5日午前、浜松市天竜区春野町堀之内
ドローンを使った液体肥料散布を実演した関係者向けの見学会=5日午前、浜松市天竜区春野町堀之内

 先端技術を活用し、農作業の省力化を図る「スマート農業」の中山間地での普及を目的に、浜松市と県、ヤマハ発動機、地元農家らが実証実験を同市天竜区春野町で進めている。新型農業用ドローンや自動操舵(そうだ)トラクターの導入で作業効率を上げ、耕作放棄地の再利用や担い手不足の解消など課題の解決を目指す。
 実証実験は、春野町堀之内の「笑顔畑の山ちゃんファーム」(山下光之代表)で4月に始まった。計8千平方メートルの畑で、水戻しせずに調理できる切り干し大根「山のするめ大根」の原料の大根を栽培する。耕作放棄地を開墾する若手農業家グループ「春野耕作隊」が協力し、官民と地域の連携で実験は進んでいる。
 自動のトラクターや無線操縦の草刈り機による土壌管理のほか、ドローンによる空撮映像で苗の生育状況を把握し、最適量の肥料を空中散布する農法の実証などを行う。2年間かけて、省力化と収量増が両立するスマート農業のモデルづくりに取り組んでいく。
 5日、実験農地で開かれた関係者向け見学会で、山下代表(44)らがドローンを使った液体肥料の散布を実演した。千平方メートルの畑に5分ほどで肥料を散布し、作業の精度や効率の良さを紹介した。春野耕作隊の中村勇貴さん(36)は「実感としては手作業の10分の1程度の時間と労力で作業できる。画期的だ」と手応えを語った。
 山下代表は「過疎化による後継者不足や立地の悪さから、機械化が困難なことが中山間地の大きな問題」と指摘した上で、「実験を通じ、春野のような場所でも収益が見込める農業ができることを示したい」と意気込む。

静岡経済の記事一覧

ニュースアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・

SBSテレビチャンネル

YouTube
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿