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生産日本一の磐田でエビイモ出荷 需要不透明、ネット販売強化

(2020/9/23 14:19)
農家から持ち込まれたエビイモの選果作業=22日午前、磐田市加茂のJA遠州中央園芸流通センター
農家から持ち込まれたエビイモの選果作業=22日午前、磐田市加茂のJA遠州中央園芸流通センター

 海老芋(エビイモ)生産量日本一のJA遠州中央管内の磐田市で23日、今季の出荷が始まる。料亭向けやおせち具材の高級食材として例年ならば約9割が東京や関西の市場で高値で取引されるが、今年は新型コロナウイルス感染症による料理店の営業自粛などで需要や相場動向は不透明だ。新型コロナの収束も依然見通せない中、同JAは最盛期の11~12月に向け、新たにネット販売の強化などを模索する。
 大ぶりの葉が高さ1・5メートルほどに伸びた磐田市竜洋地区のエビイモ畑。初出荷を前に、収穫作業に汗を流した生産者の大庭安平さん(60)は「コロナ禍に天候不順と、こんなに想定できないことが続いた年は初めてだ」と振り返る。
 梅雨の長期化でエビイモ特有の湾曲形状に不可欠な土寄せの作業が後ろ倒しになり、その後の猛暑による乾燥の影響も受けた。「水やりの徹底など労力は掛かったが、例年並みの出来栄えに仕上がった。コロナが早く収束して、おいしく味わってもらいたい」と願う。
 東京、大阪の主要市場は24日が初取引。以降、来年2月までに、同JAは前年よりやや少なめの約320トンの出荷を見込む。例年、大消費地の業務需要向けを中心に安定した取引があるが、コロナによる不透明な動向を見据え、今季は一般消費者向けのネット販売や情報発信に力を注ぐ。
 全国JAの特産品が集まる通販サイト「JAタウン」への誘導に加え、新たに青果物卸「浜中」(浜松市南区)と連携し、同社が運営する楽天市場のネット店「はまべじ」でも取り扱いが始まる予定だ。
 JA遠州中央の担当者は「子孫繁栄の縁起物とされるエビイモ。年末の需要の高まりに期待し、生産と出荷態勢を整えていく」と話す。

 <メモ>エビイモはしま模様や海老のように反った形が名の由来とされ、親イモに子、孫イモがつく。きめ細やかな肉質で、煮崩れしにくいのが特徴。JA遠州中央によると、出荷される子、孫イモの一部は、8000円台~1000円台半ばの取引がある(5キロ当たり)。管内の海老芋部会の生産者は103人で栽培面積は計19.8ヘクタール(2020年度)。

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