全国茶品評会 大臣賞に相藤直紀さん/掛川中央茶業研究部会

 鹿児島市で開かれた第74回全国茶品評会(全国茶生産団体連合会主催)の審査結果が28日発表され、普通煎茶4キロの部で相藤農園の相藤直紀さん(川根本町)、深蒸し煎茶の部で掛川中央茶業研究部会(掛川市)が最高位の農林水産大臣賞を獲得した。

大臣賞を初受賞した相藤農園の相藤直紀さん=28日午後、川根本町元藤川
大臣賞を初受賞した相藤農園の相藤直紀さん=28日午後、川根本町元藤川
大臣賞の受賞を喜ぶ掛川中央茶業研究部会の関係者=28日午後、掛川市上内田
大臣賞の受賞を喜ぶ掛川中央茶業研究部会の関係者=28日午後、掛川市上内田
大臣賞を初受賞した相藤農園の相藤直紀さん=28日午後、川根本町元藤川
大臣賞の受賞を喜ぶ掛川中央茶業研究部会の関係者=28日午後、掛川市上内田

 県勢の2部門の受賞は3年連続。相藤さんは初の栄冠で、掛川中央茶業は22年ぶり2度目の受賞となった。
 入賞者が多い成績優秀な自治体に贈られる「産地賞」は普通煎茶4キロで川根本町が7年ぶりに、深蒸し煎茶は2年ぶりに掛川市が獲得した。
 全国茶品評会は16都府県から7茶種8部門に987点が出品された。25日から外観、香気、味などを審査した。


 ■茶産地の実力、意地見せた
 茶づくり日本一を決める全国茶品評会の審査結果が発表された28日、農林水産大臣賞を獲得した相藤農園の相藤直紀さん(川根本町)、掛川中央茶業研究部会(掛川市)は「これまでの取り組みが報われた」と喜びをかみしめた。今期は新型コロナウイルスの影響で、上級茶需要が低迷していただけに「茶産地の実力と意地を見せることができた」と前を向いた。

【大臣賞 普通煎茶4キロの部】相藤直紀さん
 大臣賞受賞は1953年の曽祖父要市さん以来、祖父良雄さん、父久行さんと代々続いた相藤農園の歴史。4代目として初の栄誉に輝いた相藤直紀さん(47)は「実感はまだ湧かないが、『もっと上を』と試行錯誤を続けてきたことが報われた」と喜んだ。
 昼夜の寒暖差が大きい標高約350メートルの山の斜面で、自然仕立ての栽培に取り組む。7年前に父が他界して以降は悩むこともあったが、先輩たちの助言や指導機関に支えられ、ことしは製造工程も細部を見直した。
 「『最高級をつくる』という心意気がこの地域の強み。1人では成し遂げられなかった」と感謝し、「川根茶の伝統を守る上でも、挑戦を忘れずさらに技術を高めていきたい」と意気込んだ。

【大臣賞 深蒸し煎茶の部】掛川中央茶業研究部会
 昨年の全国茶品評会は1等2席にとどまり、大臣賞を逃した掛川中央茶業研究部会(掛川市)。「悔しい思いをした分、今年は研究部会員と組合員が一丸となった。大変うれしい」と良質茶研究部会の石川芳弘会長(52)は喜びを語った。全品での大臣賞受賞は1998年以来2回目。
 76年から毎年共進会を開き、茶園全体の底上げを図ってきた。今年は密集を避けるため、一つの園から仕上げるのではなく、全体から茶葉を持ち寄った。春先の低温で思うように芽が伸びず摘採時期が読めなかったが、長年培ってきた経験で見極めた。
 新型コロナや天候の影響で厳しい状態が続いたが、くじけず前を向いてきた。「明日からは平常心に戻り、一日一日を大切に生産に励む」と意気込む。

【産地賞】掛川市が奪還「層の厚さ示した」
 掛川市は深蒸し煎茶で2年ぶり22回目の産地賞獲得。昨年牧之原市の後塵(こうじん)を拝し、関係団体が一丸で悲願の奪還に取り組んできた。市役所では職員が祝賀の横断幕を掲げて喜び合った。
 新型コロナ感染症対策のため参加は昨年より少ない13工場に絞られたが、上位10点のうち8点を市内工場が占め強さを誇示した。松井三郎市長は「市内生産者の層の厚さを改めて示した。奪還を足がかりに掛川茶の品質、健康効能をさらに発信していく」と話した。

【産地賞】川根本町7年ぶり「茶葉の良さ証明」
 2013年以来7年ぶりの産地賞に輝いた川根本町。関係者からは「畑づくりをしっかり行い、丹精込めて育てた茶葉の良さが認められた」と喜びの声が上がった。
 普通煎茶4キロ、10キロの部で計4人が1等を獲得し、技術の高さを証明した。ことしは気温の低下で芽伸びが心配されたが、指導に当たったJA大井川中川根営農経済事業所の横道将さんは「気象の変化に柔軟に対応でき、葉の特性を生かす摘採・製造につながった」と農家の努力をたたえた。
 鈴木敏夫町長は「出品者たちの根気強い取り組みや、多くの関係者の努力のたまもの。全国の方に川根茶を飲んでもらいたい」とコメントした。

いい茶0
メールマガジンを受信する >