静岡茶ブランド「高めたい」 鹿児島・全国茶品評会へ生産者意欲

 茶づくり日本一を競う全国茶品評会(全品)が25~28日、鹿児島市で開かれる。新型コロナウイルス感染拡大の影響で主要な品評会は軒並み中止となったが、関係者の熱意で開催にこぎ着けた。コロナ禍が茶の需要にも影を落とす中、県内の生産者は「上位入賞で静岡茶のブランドを高めたい」と強い意気込みで臨む。

全国茶品評会の開催を心待ちにする掛川中央茶業のメンバー。夏場も茶園管理に余念がない=20日、掛川市
全国茶品評会の開催を心待ちにする掛川中央茶業のメンバー。夏場も茶園管理に余念がない=20日、掛川市

 「これまで培った栽培、製造技術を見せる絶好の機会。大臣賞を取りたい」。昨年、深蒸し煎茶の部で最高位の農林水産大臣賞に次ぐ1等2席を獲得した掛川中央茶業(掛川市)。良質茶研究部会長を務める石川芳弘さんは言葉に力を込める。
 摘み取り作業で距離をどう保つかなど感染防止対策に頭を悩ませたが、「連続して上位入賞することがブランド化につながる」(龍崎克範工場長)と仲間と切磋琢磨(せっさたくま)しながら自慢の茶を出品。28日の結果発表を心待ちする。
 大臣賞受賞経験のある県西部の生産者も「固定ファンの確保につながる最高のチャンス。個人だけでなく、産地の名声を高めることにもつながる」と開催決定を心から喜ぶ。
 全品は国内で最も権威のある茶品評会。主催する全国茶生産団体連合会は「中止すれば生産者の意欲をそぐことになる」(林翼専務理事)と開催に踏み切った。審査会場を変更して2倍の広さを確保したほか、2週間前から審査員の検温を徹底するなど感染防止対策に万全を期す。
 品評会ゼロの事態は免れたが、出品を断念したケースも。上位入賞経験のある県中部の生産者は「例年のように人手を集めるのが難しかった。高齢者が多い中で万が一、感染者が出てしまったらと思い、泣く泣く諦めた」と胸の内を明かした。
 今年は8部門に16都府県から987点(県内145点)が出品され、外観や味、香りなどを競う。JA静岡経済連の真田泰伸茶業部長は全品が生産技術向上に果たしてきた役割の大きさを指摘し、「良質な茶づくりが確かな販路につながる」と語った。

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