静岡新聞NEWS

緑茶輸出、コロナで陰り 全国上半期8年ぶり減

(2020/8/5 17:00)
米国やカナダに向けて抹茶を大型のコンテナに積む関係者ら=7月下旬、島田市
米国やカナダに向けて抹茶を大型のコンテナに積む関係者ら=7月下旬、島田市
緑茶の輸出量と輸出額の推移(1~6月)
緑茶の輸出量と輸出額の推移(1~6月)

 海外での健康志向の高まりや抹茶ブームを背景に好調に推移していた緑茶輸出が、新型コロナウイルスの世界的な感染で足踏み状態となっている。財務省貿易統計によると、2020年上半期(1~6月)の緑茶輸出量は前年同期比4%減の2416トンと上半期としては8年ぶりに減少に転じた。
 貿易統計によると、1、2月はそれぞれ前年同月比14%増、31%増と好調だったが、3月は新型コロナで一転して15%減に。4、5月もマイナスが続き、6月は30%減と大きく落ち込んだ。日本茶輸出組合(静岡市葵区)によると、海外でも外出自粛で商談が困難だったほか、物流の停滞、運賃の高騰などが要因とみられるという。
 上半期の輸出額は、前年同期比5%減の69億500万円。輸出先は、トップの米国が35億1千万円(2%増)、台湾8億6千万円(20%増)、ドイツ3億9千万円(33%減)だった。
 緑茶の輸出額は近年の抹茶ブームで右肩上がりで推移し、17、18年と連続して過去最高を更新。19年は抹茶の生産拡大で単価は下落傾向だったが、年ベースで146億円と好調を維持していた。
 日本茶輸出組合の組合員を対象にしたアンケートによると、「北米は1、2月の売り上げは前年並みだったが、3~5月は半分ほど。外出制限でカフェ需要が壊滅。先がまだ見えない」(東海地方の問屋)といった声があったという。同組合の谷本宏太郎副理事長は「輸出先の国によって明暗が分かれた。コロナの収束が見通せず、先行きが見通しにくい」と語った。

 ■抹茶需要は根強く 堅調な県内問屋も
 海外に活路を見いだそうと、早くから輸出を始めた県内製茶問屋は安定的に取扱量を伸ばしている。
 「日本のお茶の需要は高い」。約20年前から輸出に乗り出し、2005年に米国に現地法人を立ち上げた杉本製茶(島田市)の杉本博行社長はさらなる市場拡大に期待する。
 コロナ禍で世界的な需要は足踏み状態となったが、北米の需要はなお旺盛で7月下旬に、初めて従来の倍のサイズの大型コンテナを活用して、清水港から米国とカナダに約20トンの抹茶を出荷した。年間200トンほどの輸出を見込む。
 杉本社長は「健康的な食品としてニーズが高まっている」と指摘。「お茶の入れ方や抹茶を使ったレシピ紹介など、長年の取り組みが広がってきた」と手応えを話す。

静岡経済の記事一覧

ニュースアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・

SBSテレビチャンネル

YouTube
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿