静岡新聞NEWS

動きだす 静岡発空の旅 需要増へ感染対策徹底【FDA出雲便ルポ】

(2020/7/14 09:55)
機内の飲料提供は、マスクと手袋着用の客室乗務員が紙パックを配布していた=6月30日、静岡―出雲便
機内の飲料提供は、マスクと手袋着用の客室乗務員が紙パックを配布していた=6月30日、静岡―出雲便

 新型コロナウイルス感染症対策による都道府県をまたぐ移動制限解除から1カ月弱。観光需要は県内で徐々に回復傾向が見られ、飛行機を使った旅も動きだした。国土交通省の集計では、夏休みシーズンの宿泊予約は自治体による旅行費用補助が寄与し、改善が見込まれる。6月中旬に運航を再開したフジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)の静岡-出雲便に搭乗し、空の旅の現状と感染予防策を取材した。
 6月30日、牧之原市の静岡空港。チェックインロビーに向かうと、人の姿はまばらだった。国際線の運航ゼロは少なくとも7月末まで続く見通しで、コロナ前は人でにぎわっていた空の玄関口は見る影もない。そんな中、再開した静岡-出雲便。搭乗率は平日でも6割、週末は満席になることも多かった人気路線で、関係者の期待は大きい。
 「6月はまだ2割に届かない状況だが、ようやくお客様が戻ってきてくれた」。FDAの中井秀昌静岡空港支店長は安堵(あんど)する。
 飛沫(ひまつ)感染防止用のビニールカーテンが張られたカウンターでマスク着用の地上係員から検温や体調のチェックを受け、搭乗ゲートに進んだ。床に手続きを待つ乗客同士が間隔を保つための目印が記され、チケット確認の地上係員はフェイスシールドを着用していた。
 8時20分発の便に搭乗していたのは84人の定員に対し約20人。搭乗した県西部の40代男性は「久しぶりの旅行。人の多い大都市圏への移動はまだ自粛している」と話した。
 機内サービスの飲料はコップをやめて紙パックの県産緑茶に。通路側の席を空けるなど乗客の間隔はできるだけ空けるように配慮しているという。出雲空港までは1時間10分ほどのフライト。午後5時の出雲発、静岡着の便を利用すれば日帰りで出雲大社周辺など島根県内観光が可能だ。
 大手旅行10社の国内旅行の予約者数は7月が91%減、8月は86%減を見込み、団体パッケージツアーは依然、厳しい。だが、静鉄観光サービス(静岡市)が7月、定員を20人に抑え「3密対策」を徹底した出雲日帰りツアーを企画したところ、全5日間の予定はすでに満席という。
 国交省の全国調査によると宿泊予約が前年比70%以上減った事業者は4~5月に80%を超えていたが、6月は48%に改善した。富士山静岡空港利用促進協議会事務局は「感染予防しながら観光を楽しむ新しい旅行スタイルは期待が持てる」としている。

静岡経済の記事一覧

ニュースアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・

SBSテレビチャンネル

YouTube
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿