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磐田・豊岡の赤しそ生産盛期 人気ふりかけ「ゆかり」原料、加工品で発信さらに

(2020/6/9 17:20)
濃い紫色の葉で埋め尽くされた赤しそ畑=5日午前、磐田市豊岡地区
濃い紫色の葉で埋め尽くされた赤しそ畑=5日午前、磐田市豊岡地区

 JA遠州中央管内の磐田市豊岡地区で、「赤しそ」の生産が盛期入りした。広く知られていないが、県内最大産地で、ことし発売50周年を迎えた人気ふりかけ「ゆかり」の原料に使われている。特産を掲げる同JAは、近年増強した工場を将来の産地拡大の布石にするとともに、加工商品の開発で消費者へのPRも図っている。
 6月上旬の早朝5時半、濃紫の葉が覆う畝間を乗用型の刈り取り機が何度も往復した。3・5ヘクタールを管理する生産者の鈴木賢二さん(65)は「豊岡の肥えた土地で育った赤しそは、色のりや葉ぞろいが良い」。約1週間で新芽が出るため、4月下旬から7月中旬ごろまで1シーズン10~12回程度収穫する。
 JA関係者によると、本格生産は1975(昭和50)年ごろ始まったとされる。塩蔵野菜部会と呼ばれる現在の主力生産者は40代~70代の14人。栽培面積計30ヘクタールで、600トン台を安定的に産出している。「ゆかり」で知られる三島食品(広島市)とは約45年前に取引が始まり、現在は大半を出荷。同社によると、国内で原料栽培する11カ所のうち、生産量は2番目に多い主力産地という。
 高齢化が進み、生産者は減少傾向だが、安定的な需要は続いている。生産性を高めるため、3年前に国の補助金を活用し、生葉の受け入れや塩漬け加工を行う専用処理施設を改修。時間単位の処理能力向上を図った。栽培面積の拡大も目指すという。
 ジュースや梅干し漬けにも使われる赤しそ。一般への流通量は少ないため、豊岡地区産の赤しその発信は限定的だ。JAファーマーズマーケットで旬の生葉の販売を継続するほか、地元産コメを使ったゆかりのふりかけ付きお粥、シソ味のジェラートなど、「産地として知られるよう、加工品の開発も継続的に進めていく」(園芸課)という。

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