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天城のユズ、バタークリームに 函南「オラッチェ」開発

(2020/5/28 20:20)
6月発売予定のユズバタークリーム=函南町の酪農王国オラッチェ
6月発売予定のユズバタークリーム=函南町の酪農王国オラッチェ

 酪農王国オラッチェ(函南町)が、これまで商業的に活用されてこなかった伊豆市天城湯ケ島地区のユズを原料とした「ユズバタークリーム」を開発した。6月から販売開始し、いずれは海外に輸出する構想も抱く。関係者は「伊豆の新たな名物に」と意気込む。
 高齢化により耕作放棄地の拡大が続く同地区では、土地の有効活用を目的に6年ほど前から遊休地にユズの木を植える活動が行われている。約千平方メートルの耕作放棄地で50本のユズを栽培する岡田悦郎さん(66)によると、家庭でゆず湯やジャムに使うことはあったが、商業的な利用はゼロ。余ったユズは廃棄することも多く、「加工品の販売を目指す動きもあったが、なかなかうまくいかなかった」ともどかしさを募らせていた。
 岡田さんら地元住民の有志でつくる「湯ケ島地区地域づくり協議会」は、3年前にオラッチェに協力を呼びかけ、共同開発に取り組んできた。ユズバタークリームはかんきつ類と卵、バターを混ぜ合わせて作る「フルーツカード」から着想を得た。焼き菓子やパンに添えて食べるイギリスのデザートで、ユズを原料とするのは珍しく、「地元の丹那牛乳で作ったバターと合わせれば新たな特産になる」(オラッチェ開発担当者)と考えた。
 オラッチェは地元生産者からユズを定期的に買い上げる仕組みもつくり、年間3千個の安定した原料確保を進める。将来的にはユズバタークリームを使った料理コンテストの開催で商品の知名度を高め、ユズ人気の高いヨーロッパへの出荷も見据える。売り上げの一部はユズの栽培費用に充て、さらなる事業拡大も進める。
 ユズバタークリームは新型コロナウイルス感染拡大防止のための休業が明ける6月16日に発売予定。西村悟営業管理部長は「やっとの思いで販売にこぎ着けた。営業再開後の起爆剤になってほしい」と期待を寄せる。

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