静岡新聞NEWS

コロナで打撃受ける熱海 脱首都圏誘客、収束地域に活路 市、月内にも独自指針策定

(2020/5/24 14:10)
休業要請が解除されたものの、客足がまばらな平和通り商店街=23日午後、熱海市
休業要請が解除されたものの、客足がまばらな平和通り商店街=23日午後、熱海市

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、基幹産業の観光を中心に打撃を受けている熱海市。市の休業要請は解除されたものの、客層の大半を占める首都圏からの誘客は依然厳しい状況だ。市は県内をはじめ感染が収束傾向にある地域に活路を見いだそうと、誘客に関する独自の指針の策定を急いでいる。
 休業要請解除後、初の週末となった23日。JR熱海駅前の平和通り商店街は、半分以上の店舗がシャッターを開けた。観光客の姿もちらほら見られたが、土産物店の店主(60)は「ただ店を開けているだけで、ほとんど売り上げはない」と肩を落とした。
 宿泊施設は大手を中心に多くが自主休業を続けた。首都圏で緊急事態宣言が解除されていない状況下で営業しても「赤字が増えるだけ」との声も聞かれた。
 県外からの積極的な誘客ができない中、市は6月に発行する市民向けの宿泊クーポン券で“内需拡大”を目指す。さらに旅館組合と連携して、イベント開催や宿泊施設営業などの可否を判断する市独自の指針を5月中にも策定する方針だ。
 県が22日に公表した県内の感染状況は、警戒レベル3(県内注意、県外警戒)。本県への来訪については、緊急事態宣言が解かれた関西3府県や首都圏などを「自粛の徹底」とし、愛知県など10県は「自粛」、山梨県以外の県には「できる限り自粛」を求めた。
 これに対し、熱海市の旅館関係者は「安全第一なのは分かるが、これでは何もできないのと一緒」とこぼす。市幹部は「(観光業が柱の)市内経済を動かすには、もう少しシンプルな基準が必要」と話し、緊急事態宣言の解除などを誘客の基準にできないか検討しているとした。
 この幹部は、仮に首都圏の宣言が解除されたとしても「感染の第2波があり得る」とし、「リスクを分散するためにも、従来の首都圏依存型から脱却する必要がある。いまが契機と前向きに受け止め、多様性ある誘客に転換したい」と語った。

静岡経済の記事一覧

ニュースアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・

SBSテレビチャンネル

YouTube
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿