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静岡県内茶業者、歓迎と戸惑い 国の茶販促支援事業

(2020/5/13 07:40)

 新型コロナウイルスの影響で売り上げが落ち込んだ茶農家などの支援で12日までにスタートした国の農林水産物販促緊急対策事業。実質的に生産者団体が補助金で茶を買い支えることが可能なことから、同日の静岡茶市場の取引では一部のJAが制度を見据えて、売り先の見つからない荒茶を購入し始めた。生産者は「販路が確保された」と歓迎する一方、買い手の茶商工業者からは「市場をゆがめかねない」と戸惑いの声が上がる。
 国の事業は、新型コロナの影響で落ち込んだお茶のPR事業として、茶の試供品作成などの販促事業費を助成する。ただ、実際には原料茶の大量購入が、相場の下支えにもつながる。同日、地元JAに販売した県中部の茶農家は「コロナの影響で売り先に困っていた。少しでも高値で買い取ってもらえるのはありがたい」と語った。
 茶商からは不満の声が上がる。静岡市の中堅製茶問屋は「茶が売れなくて厳しいのは同じ。割高になると問屋が仕入れることができなくなる」と疑問視。早場所の茶農家も「一番茶の生産は前年より安値相場で既に終わった。不平等だ」と漏らす。
 JA静岡経済連、県茶業会議所などが中心となって買い上げた茶は、お茶の宣伝事業として学校や福祉施設への配布などが検討されている。関係者は「コロナで業界が厳しい中、やる気のある茶農家や茶商が生き残っていくための事業と捉えてほしい」と話す。

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