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県内非正規労働者悲痛 突然解雇、収入減り困窮 新型コロナ

(2020/4/10 08:06)
雇用維持や資金繰りの相談が相次ぐ静岡商工会議所の窓口=9日午後、静岡市葵区
雇用維持や資金繰りの相談が相次ぐ静岡商工会議所の窓口=9日午後、静岡市葵区

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、派遣労働者ら非正規労働者に雇用不安が広がっている。休業や雇い止め、働く時間の短縮に伴う収入減―。相談機関には、不安定な立場に置かれた働き手から先の見えない状況を悲嘆する声が相次いで寄せられている。
 「休業期間が終わった後、職場に戻れるのか」。県西部の食品加工会社で派遣社員として働く男性(54)はため息をつく。3月下旬、登録する派遣会社から連絡があった。「休日に東京に出掛けたことが派遣先で問題になっている」。突然、2週間の自宅待機を告げられた。
 派遣会社が提示した職場復帰の条件は「PCR検査による陰性の証明」。男性は「同じ職場の正社員は出張で東京へ行っているが自宅待機している様子はない。簡単に病院で検査が受けられるはずもなく、立場の弱い派遣社員を切りたいだけに思える」と唇をかむ。
 非正規労働者らの相談に応じる静岡市葵区の労働組合「静岡ふれあいユニオン」によると、「契約期間が残っているが解雇を告げられた」「労働時間が半減し、とても生活していけない」など困窮を訴える声が続々と寄せられている。
 小沢満夫執行委員長は「休業や労働時間の調整で雇用を維持している事業所が多い印象。非正規労働者たちは収入減に加え、いつ雇用が打ち切られるかと不安を募らせている」と指摘する。
 収入が減少した世帯を対象にした緊急小口資金特例貸付を扱う静岡市社会福祉協議会は3月25日の受け付け開始から相談が殺到。8日現在で259件の問い合わせがあり、担当者は「電話が鳴りやまないほど」とする。
 一方、雇う側の中小企業経営者らも必死だ。静岡商工会議所が1月下旬に設置した窓口には、9日までに資金繰りや制度申請など375件の経営相談が寄せられた。担当者は「雇用を守るために必要な資金の確保はスピード感が勝負。政府の緊急経済対策に望みをかけている」と話す。

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