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ヤマハ発、女性層浸透へ力 多様な製品群提案、接点拡大

(2020/2/21 14:00)
「ヤマガチャ」用の布バッグやコインケースを前に、2019年の活動を振り返る女性プロジェクトのメンバー=1月、磐田市新貝のヤマハ発動機本社
「ヤマガチャ」用の布バッグやコインケースを前に、2019年の活動を振り返る女性プロジェクトのメンバー=1月、磐田市新貝のヤマハ発動機本社

 ヤマハ発動機の女性社員によるプロジェクトチームが、二輪製品に接する機会が限られる女性層との接点拡大に取り組んでいる。2019年は小型販売機ガチャガチャ向けオリジナルグッズの製作や、社の多様な製品群から派生する体験(コト)提案ツールをウェブ展開した。定番の販促とは趣を変え、身近なブランドとして認知度を高めることで「未来の顧客」の開拓に結びつける。
 二輪ライダーは男性が圧倒的に多く、女性ユーザーや若年層の取り込みが市場拡大の鍵。同社は女性の視点や感性を生かしたマーケティングを重視し、3年前に「YWF(ヤマハモーター・ウーマン・フォーラム」を発足させた。女性社員が自ら調査して課題を洗い出し、解決策を提案する実戦部隊「レディ・プロジェクト」を設置。19年は商品開発や部品統括など複数部署にまたがる若手からベテランまで12人が2班に分かれて臨んだ。
 「ヤマガチャ」と題したガチャガチャ企画に取り組んだチームは、「バイクに乗らなくてもヤマハに親しめる」を掲げて、カプセル内に猫などをデザインした肩掛け用布バッグとコインケースを封入。昨夏の鈴鹿八時間耐久ロードレース会場(三重県)に設置したところ、用意した約2千個が売り切れるなど好調だった。パートナーと一緒に足を運んだ女性や親子連れが多く立ち寄り、商品戦略部未来洞察グループの宇都宮理沙さんは「カワイイや何が出るかわからないサプライズ感など、女性の共感を呼ぶものとセットにすれば、ヤマハ発の名が印象に残りやすくなる」と手ごたえを語る。
 ほかにも、体験紹介ツール「コトづつみ」と名付けたウェブコンテンツを制作。三つの質問に回答すると、ボートでの海体験や電動自転車のツーリング、キャンプなどヤマハ発の製品やサービスに関連した体験を提案するページが現れる。グループ会社ワイズギア経営管理部の水野優里子さんは「診断好きな女性の傾向や体験重視の若者の嗜好(しこう)を意識した。バイクに限らない多様な製品を知る入り口になれば」と期待する。
 レディ・プロジェクトは単年度ごとに組織しスピード感を重視する取り組み。課題は各自の現業との両立だが、18年から活動をサポートする今井久美子海外市場開拓事業部企画推進部長は「交流が無かった他部署の仲間の仕事を知り、自社全体の魅力をどうアピールするかの視点醸成にもつながる」と意義を話す。日高祥博社長ら幹部や社員への成果発表を通じ、活動への理解は広がりつつある。社員の男女比率が女性約1割の同社。20年は男性社員の参加も広く呼び掛けていくという。

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