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サクラエビ「駿河湾産」こだわり100年超 老舗加工業者が廃業

(2019/9/22 07:04)
サクラエビ業界の問題点や再興策を語るカネシチ大石商店5代目社長の大石一芳さん=9月上旬、静岡市清水区蒲原小金
サクラエビ業界の問題点や再興策を語るカネシチ大石商店5代目社長の大石一芳さん=9月上旬、静岡市清水区蒲原小金
駿河湾産サクラエビ消費減の見方
駿河湾産サクラエビ消費減の見方

 明治時代に創業し、駿河湾産サクラエビ漁の黎明(れいめい)期から商売を続けた静岡市清水区蒲原小金の老舗サクラエビ加工業者が21日までに、廃業した。駿河湾産の販売にこだわり続けたが、供給が安定し安価な台湾産への引き合いが強まり、経営が悪化。記録的不漁による水揚げ量減と価格高騰で駿河湾産の売り先が先細る中、地元では廃業連鎖への不安が広がっている。
 廃業したのは「カネシチ大石商店」。多くの地元加工業者が台湾産を販売する中、「駿河湾産だけを売る」という経営方針を貫いた。5代目社長を務めた大石一芳さん(73)によると、昨年からの不漁と市況を度外視した法外な競り値で入手が困難となり、販売する駿河湾産が底を突いた。卸先から「売れるなら安い台湾産が欲しい」との意向を伝えられ、取引を打ち切られたことが廃業の決め手になった。
 複数の関係者によると、駿河湾産の消費は急減しているとみられる。「駿河湾産サクラエビを中心に扱っている業者は業績悪化が顕著」と言い、地域経済が揺らぎかねないと懸念が強まっている。

 ■駿河湾産低迷背景に「一部業者 高値入札」
 台湾産サクラエビに取引を奪われる形で廃業したカネシチ大石商店(静岡市清水区蒲原小金)。5代目社長の大石一芳さん(73)は9月上旬、取材に応じ、減退する駿河湾産のシェア回復には台湾産との差別化が必要と強調。消費減の一因とされる取引値高騰は、一部の加工業者による品質以上の高値入札が背景にあると指摘した。

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