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技術で農業の課題解決「アグリテック」 浜松商議所が研究組織

(2019/9/12 07:08)
エムスクエア・ラボとスズキが試験開発した小型車両型の農業支援ロボット
エムスクエア・ラボとスズキが試験開発した小型車両型の農業支援ロボット

 静岡県西部の製造業と農業生産法人などが連携し、ロボットやIoT(モノのインターネット)などを活用した「アグリテック」と呼ばれる農業高度化策を進めている。10日には浜松商工会議所の会員企業らの専門研究組織が発足し、大手メーカーなどによる農業ロボット開発の動きも相次いでいる。関係者は「高齢化が進む農業の課題解決につなげたい」と意気込む。
 新たな研究組織は同商議所の農商工連携とロボット研究の2部会が連携し設立した。輸送機器やロボット関連メーカー、農業生産法人、農機具メーカーなどがそろい、3年後の実用化を視野に農薬散布などの省人化技術を研究する。異分野の交流強化を重点に掲げ、製造業者は農作業の苦労や栽培の工夫を、生産者は工場の生産管理や機械化の手法をそれぞれの現場で学ぶ。
 10日の浜松市中区での初会合には約120人が集まり、市内生産者から「重労働の防虫作業を自動化してほしい」と要望が出た。ソミック石川(同市南区)は開発中の車両型搬送支援ロボットを紹介した。研究組織幹事を務める京丸園(同市南区)の鈴木厚志社長は「農業のロボット化は世界の潮流。最新の科学と技術で国内農業の生産性向上と技能継承を進める必要がある」と強調した。

 ■搬送支援ロボ試験開発 エムスクエア・ラボとスズキ
 農業コンサルティング業エムスクエア・ラボ(菊川市)とスズキは、搬送などの農作業を支援する小型車両型ロボットを共同で試験開発した。未舗装の農地での走行に対応し、最大約100キロの荷物を遠隔操作で搬送できる。2020年度の市場投入を目指し、静岡県内で走行試験を進める。
 試験機は全長約1メートル、幅約60センチ、高さ50センチ。スズキの電動車椅子の駆動機構の上部にアルミ製の荷台を取り付けた。収穫した農作物や農具の搬送などの負担軽減につなげる。
 1台約50万円を想定し、5年後に4500台の販売を計画する。今後は自動走行機能や無人での農薬散布、雑草処理などの追加技術の開発も進める方針。

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