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静岡県内、トラフグ不漁続く 18年度漁獲量、過去最低水準

(2019/4/22 17:47)
2018年10月、浜松市西区の舞阪漁港で初競りにかけられた遠州灘のトラフグ
2018年10月、浜松市西区の舞阪漁港で初競りにかけられた遠州灘のトラフグ
静岡県内のトラフグの漁獲量
静岡県内のトラフグの漁獲量

 全国有数の産地として知られる静岡県内のトラフグ漁で、不漁が続いている。資源の減少や天候不順などを受け、2018年度の漁獲量は過去最低水準だった。ピーク時の02年度に年間100トンを超えた水揚げは10分の1以下に落ち込み、漁業者と関係機関は資源の適切な管理に取り組んでいる。
 高級魚のトラフグは「冬の味覚の王様」と呼ばれ、特に漁による天然魚は料亭やホテルで重用される。県内の漁期は10月から翌年2月まで。11団体が加盟する県ふぐ漁組合連合会(静岡市葵区)などによると、18年度の漁獲量は9・7トンで1996年度の8・8トン以来、22年ぶりに10トンを割り込んだ。金額ベースでは2014年度の7200万円を下回る6300万円となり、過去最低を更新した。
 県内の主漁場は西部の遠州灘。浜名漁協(浜松市西区)によると、「台風や強風の影響で出漁できない日が重なり、取引価格も伸びなかった」という。
 トラフグ漁には波があり、水揚げは2~4年周期で増減を繰り返してきた。ただ、11年度以降は25トンを下回る低水準が続く。県水産技術研究所浜名湖分場(同区)の吉川康夫研究科長は「三重県沖の伊勢湾や愛知県沖の三河湾で生まれ育ったトラフグが静岡県沖に回遊してくるが、両湾の資源状態が悪化している可能性がある」と分析する。養殖の普及拡大で、不漁にかかわらず天然魚の取引価格は相対的に下がっているとされる。
 遠州灘を含む東海地方は福岡、山口の両県と並ぶ国内屈指の漁場。静岡県内の漁業者は小型魚を捕り控えるとともに、遠州灘と伊勢湾で稚魚を定期放流している。今後も同分場などと連携して地道な取り組みを続け、資源回復を目指す。

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